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【気づき】Vol.0904(2011年1月4日発行のブログより)

ドラッカーブーム。

2009年はマネジメントの生みの親、
ピーター・ドラッカーの⽣誕100年ということもあり、
2010年⼀杯もドラッカーブームになった。

ドラッカーの天才さは、
歯切れのいい本質をえぐる記述だけではない。

もちろん、学者として、経営コンサルタントとして、
20世紀最大の哲学者とも言えるほどの実績を残したであろう。

でも、彼が天才だったのは、

彼のおかげで飯を食える人々をたくさん生みだしたことだ

と、僕は思っている。

出版社にしても、
ドラッカーがいなかったらとっくに消えていた会社も多い。

少なくとも今のように成長できなかった出版社は多い。

また、著者たちにしても経営コンサルタントにしても、
⾃ら何かを考えだしたのではなくて、
ドラッカーの考えを自分なりに解釈しているに過ぎない。

翻訳や監訳などはその好例だろう。

「ドラッカー本は、著者が凄いのではなくて、ドラッカーが凄いのだ」

というコメントは確かに⼀理ある。

ただ、ドラッカーを解釈するのも⾄難の業なんだけどね。

著者の立場になってみると、だけどさ。

それはそうと、 天才というのは、本人以上に、
周囲の凡人たちを豊かにして繁栄させる力があるのだ。

ただ、そこにいるだけで、その存在が周囲を豊かにしてしまう。

決して恩着せがましくないんだよね。

今の世の中で、
政治家、学者、経営者、芸術家・・・そんな人がいるだろうか。

否、いると信じたい。

そして、このブログを読んでいるあなたもそうなるべきだ。

追伸.

昔、成績不振で悩んでいた同世代の完全歩合制販売員に、
ドラッカーのベストセラーの1冊、

『ネクスト・ソサエティ』

を推薦してあげたことがある。

彼は特に社長相手の法人向け営業にはからきし弱かったようだ。

口癖のように、
「つまらない」「捨てようと思っている」と愚痴っていた。

もちろん、ドラッカーのせいではない。

ひたすら自身のせいだった。

案の定、ますます周囲を不幸にしていった。

⽂字どおり豚に真珠、猫に小判、馬の耳に念仏だったようだ。

ドラッカーは素直さがなくては読めない。

ドラッカーを読むと素直になることができる。

それに気づくだけなんだけどな。

...千田琢哉(2011年1月4日発行の次代創造館ブログより)

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