見出し画像

【気づき】Vol.0892(2010年12月24日発行のブログより)

偽ガンダム。

某国のパクリ騒動だ。

ドラえもん、キティなど、パクリ疑惑の着ぐるみに続いて、
ついにガンダムときた。

これって実は、
戦後の日本と欧米の関係を映し出しているのかもしれないと、
最近ちょっと思えてきた。

パクリといえば、日本のメーカーの専売特許だった。

真似されたほうは⼀瞬でわかる。

どんなにバレないように真似したつもりでも、⼀瞬でわかるんだ。

恐らくこれは人間に備わった本能というかセンサーだろうね。

でも、人はパクることで進化してきたのも間違いない。

「学ぶとは真似ぶですよ」と開き直られても困るのだけれども、
初期の段階では真似してパクっていく以外には成長の方法はないからだ。

僕がコンサルティング会社にいるときに、
師匠からそれこそ何百回と言われたことがある。

「どうせ真似するんだったら、オリジナルを超えろ!
そうでなけりゃ、オリジナルに失礼だ」

これは、
パクッた側が唯⼀恩返しできるのは、
オリジナルを超えることでしかできないよ、
ということなのだ。

つまり、パクってもいいけど、オリジナルよりも劣化しているのは
オリジナルに失礼だということだね。

よく駅前で歌う若者がいる。

それらの大半は騒音以外何ものでもない。

でも100人に1人、否、1000人に1人くらい⼀瞬立ち止まって、
顔を見てみたくなる人がいる。

中には本人より明らかに巧い人がいて許せてしまう。

恐らく本人もそれを聴いたら許してしまうだろう。

モノマネでも同じだ。

素人の⼀発芸は単なるモノマネで「よく似てるね」で拍手されておしまい。

プロは本人以上に本人なのだ。

逆に本人を目の前にしても本人から絶句されるだろう。

しかもプロは⼀部分だけではなくて、
普段見ているはずのないプライベートまで本人を演じてしまう。

プロは24時間365日を真似できるから時間も長い。

オリジナルが顔を引き攣らせるレベルなのだ。

それがモノマネのプロである。

かつての日本が批判されてボコボコに叩かれながらも、

「・・・ったく仕方ねぇな」

と思われたのは常にオリジナルを超えていたからだ。

オリジナルを下回るパクリは犯罪。

オリジナルを超越するパクリは藝術。

 追伸.

どうせパクるなら、オリジナルを絶句させよう。

オリジナルを生みだす以上に知恵絞らないといけないけどね。

「自分は超えてます」とふんぞり返っている人は
100%パクリの犯罪者だ。

超越した人はいつもオリジナルに対してとても謙虚だから。

...千田琢哉(2010年12月24日発行の次代創造館ブログより)

↓千田琢哉のコンテンツ↓

🔷千田琢哉レポート
文筆家・千田琢哉が書き下ろしたコトバを毎月PDFファイルでお届けします。

🔷真夜中の雑談~千田琢哉に訊いてきました~
文筆家・千田琢哉があなたから頂いたお悩みに直接答える
音声ダウンロードサービスです。毎月1日と15日発売!
“毎月1回の飲み代を、毎月2回の勉強代に”

🔷千田琢哉公式チャンネル
「3分の囁き」千田琢哉の独り語りをYouTubeでお楽しみ下さい。