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【気づき】Vol.0958(2011年2月19日発行のブログより)

尊い反面教師。

昨年あるパーティーに参加したときのことだ。

一人の男性が僕の著書を持って近づいてきた。

聞くところによると、研修会社の優秀なセールスパーソンらしい。

実際にとても感じのいいソフトな印象を与える男性だった。

この男性は僕と話をするためだけにそのパーティーに参加したというのだ。

熱心な質問に答えて話していると、
小柄で化粧が濃く胸元をさらけ出した中年女性が近づいてきた。

正直とっても苦手なタイプだ。

顔から

「嫌い嫌い光線」

を発射してしまったかもしれない。

僕と話している相手の男性の間に割り込んできて、

「あそこに○万部セラーの著者がいるから⼀緒に挨拶しに行くわよ!」
とその男性を強引に連れ去ろうとする。

聞くところによると、その女性はフリーのアナウンサーをしていて、
もちろんそれだけでは生計が成り立たず、
ボイストレーニングやマナー研修の講師もしているらしい。

フリーのアナウンサーにもいろいろあるもんだが、
彼女のようなパターンが圧倒的多数なんじゃないかな。

結婚式の司会で⾶び回ってバイト代を稼いでいるような。

連れ去られようとしたその男性はボイストレーニングの生徒だったのだ。

名刺には大きく目立つように自費出版か共同出版と思われる、
著書の宣伝がこれまたド派手にしてあった。

まるで彼女の口にはち切れんばかりに塗りたくった、
おばけのQ太郎を彷彿させる口紅のように目立っていた。

男性は⼤変恐縮していながらもセンセーの強烈な誘いを断ることもできず、連れ去られていったかと思うと、5分もしないうちに
再び僕を探し当てて逃げ出してきたかのようにやってきた。

とても熱心だったので延々と話し続けていると、
また先ほどのセンセーが現れた。

今度は彼女の目にかなう別の有名人を見つけたらしい。

気の毒なのはその男性だ。

きっと行く先々で⼀緒になって白い目で見られることになる。

僕は今までマナー研修の講師を自ら名乗るセンセーで、
残念ながらまともなのを見たことがない。

マナーというのは、相手に不快を感じさせないことが第⼀のはずだ。

そのセンセーがこれではお話にならない。

マナーを習得したいのであれば、やっぱり⼀流の店に行って習うべきだ。

四流講師の現場で通用しなかった落ち武者セミナーで
お⾦を取られるよりは、⼀流の店で美味しい料理にお金を払ったほうが
いいに決まっている。

値段も後者のほうが安かったりして(笑)

さすがに、あの自称フリーアナウンサーがテレビに登場することはないと
思うんだけど、彼女に誰か直言してあげる人はいなかったのだろうか。

これからの人生、彼女がどうしてズレているのかわからないまま、
一生を終えてしまうではないか。

驚くべきことに結婚しているという。

旦那さん、やっぱヒモじゃないよな?弱そうだなぁ・・・

ひょっとしたら、あのセンセーは自分のコピー⼈間を世の中に、
大量輩出(排出?)させていくのだろうか。

21世紀は女性の時代といっても、
あのセンセーのような女性が増殖するのは勘弁願いたい。

普段彼女の周囲にいる男はいったい何をやっていたのだろう。

追伸.

ただ、男を⾷わせていく強さには感服した。

世の中は需要と供給で成り⽴っている。

改めて経世済⺠を考えさせられた。

ありがとう、センセー。

きっと、いい男に出逢って気づいてください。

追伸の追伸.

僕はさげまんと詐欺師には⼀瞬で避けられます。

幸せに生まれた。

先祖に感謝。

追伸の追伸の追伸.

犠牲者(?)の人のいい生徒さんからは、
未だに手紙がちょこちょこ来ます。

 ...千田琢哉(2011年2月19日発行の次代創造館ブログより)

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