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【気づき】Vol.1095(2011年7月2日発行のブログより)

灰谷健次郎。

我が国を代表する児童文学作家。

灰谷健次郎の最期の言葉は、人間社会の本質を見事に衝いている、と思う。

「いじめ・差別・貧困層の人たちが⼀番真実というものを知ってる」

これはノーベル文学賞作家のスタインベックによる、

『怒りの葡萄』

を映画化した最後の母親のセリフを彷彿させる。

「あたしたち貧困層の雑草が⼀番強い。根を絶やさない」って。

底辺をのたうちまわった人間は、人間社会の構造を知識としてではなく、
毛穴の⼀つひとつから魂に刻み込まれるんだね。

それは確かだと思う。

ただし、あまり底辺を彷徨い続けていると性格がひん曲がってしまう、
というのもまた事実だろう。

常に嫉妬にまみれて闘争心むき出しでは辛い人生で終わる。

これはよくない。

裕福で潤沢な教育を受けたからといって、幸せだとは限らない。

でも政治の面から考えると、相当な確率で豊かな生活をするようになれば、
人間というのはまっとうな考え方ができるようになる。

まっとうな考え方っていうのは、
自分の幸せの⼀部を他人にお裾分けしてあげようかなって、思えること。

ちょっとした分かち合いというのかな。

ピリピリしなくて済む。

自分が生きるのに必死ではその余裕はない。

ある程度のお金を手にすると、
まともなことを発言する人の比率が高くなるということ。

エリートたちが犯罪を犯すと目立ってしまうのは、それだけ珍しいから。

マスコミのエリートに対するコンプレックスもある。

本当は貧乏で教養のない人たちの犯罪のほうが圧倒的に多い。

戦後日本では差別をタブーにしたんだね。

公務員にもキャリア組とノンキャリア組が、明確に分かれているのと同様、
大企業でも総合職と⼀般職に明確に分かれている。

最近、呼び方は巧みに変えてあるみたいだけどね。

その溝は生涯埋まらないという紛れもない事実。

いろんな社長さんたちの知恵を拝借した結果、
年収600万に達したあたりから他人に配慮できるようになり、
年収800万を超えた辺りからビヘイビアも変わるって(笑)

僕自身のサラリーマン時代を振り返ってみると、
確かに年収800万辺りからは、
回転寿司の皿の色や枚数をいちいち気にしなくなったかな(笑)

⼀皿500円の雲丹だけ初っ端から連続3皿とかね。

まあその程度ですよ。

ささやかでしょ。

あ、これはビヘイビアがなってないか。

もっと年収少なくてもバクバク食っている人は多いけど。

僕がケチだったのかな。

でも灰谷健次郎の言っていることはそのとおりだと思う。

どん底時代は長期間はマズイけど短期間でいいから経験すべきだね。

そういう⼀種のトラウマっていうのは、自分の生涯の宝にもなると思うな。

追伸.

社長は従業員に、まず年収600万円⽀払えるような会社にしよう。

従業員は、年収600万円もらえるように、
2000万円の売上総利益(売上-原価)を会社に持ち帰ろう。

真実はいつもシンプルなのです。

 ...千田琢哉(2011年7月2日発行の次代創造館ブログより)

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