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【気づき】Vol.1094(2011年7月1日発行のブログより)

ジョアン。

ある街にジョアンという20代の女性がいた。

まだ生まれたての赤ん坊を抱えたまま離婚して、
生活保護を受けながら生きていた。

まるで物語に出てくるような極貧生活だった。

更に追い打ちをかけるように、
実の母親も亡くなって遂に孤立無援になってしまった。

もう誰にも頼れない。

貧しいボロアパートに住んで、精神病を患って自殺も考えた。

就職活動のために資格試験の勉強をしても、
ことごとく採用面接で落とされ続けた。

世の中は何て冷たいんだ。

自分には生まれてきた意味があるのだろうか。

現実逃避にこっそり喫茶店で小説を書き続けた。

夢中になって書き続けた。

喫茶店を選んだのはアパートの光熱費が払えないからだ。

書いた原稿を大手出版社に片っ端から持ち込んだ。

「子ども向けなのにこんなにダラダラ長く書かれても売れない」

「いったい何ページになると思っているんだ?」

「常識で考えておかしいと思わないのか?」

すべて頭から断られ続けた。

何⼗社か回るうちに断られることに慣れてしまった。

そんな時、ある小さな出版社が彼女の熱意に圧倒されてOKをくれた。

うれしかった。

涙が出た。

自分は小説を書くだけでも幸せなのに、出してもらえるなんて夢のようだ。

ありがとう。

本当に、ありがとう。

彼女の書いた作品の名前は、『ハリー・ポッター』。

名前はジョアン・K・ローリング。

4億部突破の地球規模の⼈類の歴史に残る超ベストセラー。

印税は数百億円で個⼈資産は1000億円を超えた。

ジョアンの話を知っていれば、簡単に諦めることはしなくて済む。

人が3回で諦めるのであれば、
あなたは最低30回、できれば300回は挑戦すべきだ。

もちろん周囲の優等生には呆れかえられてバカ呼ばわりされるだろう。

だから内緒で300回挑戦し続ければいい。

で、もし結果が出たら周囲に報告する必要もない。

あなた以上に周囲はよく知っている。

震え上がっている。

あれだけ批判して嫉妬に狂って群がってた優等生たちからは、
声をかけづらいだろうから、あなたから声をかけないのもやさしさ。

どうか、そっとしておいてあげよう。

 追伸.

僕が処女作を出版する際、 26社に声をかけて20社から返事がなかった。

でも、ジョアンのことを知っていたから何とも思わなかったよ。

何とも思わなかったというより、
知名度0の自分が6社からオファーをもらって申し訳ない、って思ったね。

出版専門のコンサルタントからは、「ありえないことだ」と称えられた。

だから、今でもその6社には恩返しをし続けたいと思っている。

 ...千田琢哉(2011年7月1日発行の次代創造館ブログより)

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