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【気づき】Vol.0899(2010年12月30日発行のブログより)

利口ぶらない。

成長するためには利口ぶらないことがたいせつ。

チャンスを掴むためにも利口ぶらないことがたいせつ。

先日面白い人と会った。

悪い人ではないんだけれど、⼀歩踏み出せない⼈。

他人事ではなくて、実はこういう人は多いから気づかせてもらえる。

うっかりすると人間は弱くなってしまう生き物だからね。

その⼈は元会計事務所で働いていた人だ。

「元」ということは、つまり今は辞めて自分でやっているということ。

会計事務所で働いている⼈を多くの⼈たちは、
「税理士のセンセイ」とか「会計士のセンセイ」と呼ぶけど正確には間違いだ。

よほど田舎でない限り、
⼈を複数雇っているセンセイはまず現場にやってこない。

現場、実務は無資格の超安月給社員やパートの人たちがやっている。

数年もすれば実務レベルにおいてはセンセイを超えてしまうこともある。

センセイより長時間労働で実務に詳しいのに、
永遠に安月給でこき使われる。

これが多くの会計事務所の実態だ。

唯⼀、資格試験を保有しているか否かの差である。

安月給でこき使われている働き蜂は本当に忙しいから、
公認会計士や税理士の資格を取得することは永遠にできない。

資格と実務はまた別問題なんだね。

資格や学歴には左脳的センスやIQが求められるのに対して、
実務では反復学習に耐えうる精神力と素直さ、
そしてささやかな記憶力が必要。

それが事実だ。

公認会計士はエリートが多く、
税理士は苦労人が多いことくらい誰でも知っている。

もちろんその人は営業をしにやってきているわけで、
いろいろアドバイスをしてくれるのだけれども、
利口ぶるからすぐボロが出てしまう。

お客さんにはこんな人がいるだとか、
こんなに大きな金額を扱っている商談がまとまりそうだとか・・・

自分を大きく見せようと必死なんだよね。

でもその人は貯蓄を切り崩しながらのギリギリの生活。

いったい何なんだ?

最初から生活に困っているから、
この金額で契約が欲しいと言ってくれれば話を聴くんだけれども、
結局その人からは、
僕からお客さんの開拓の仕方やマーケティングの構築の仕方を、
レクチャーしただけで終わった。

人が貧しくなるのは、利口ぶるからだ。

元会計事務所の彼の話を他人事として聞かないで欲しい。

自分のこととして読むことができる人が成長するのだ。

追伸.

僕も自信がなくなると、 すぐに利口ぶってしまう。

20代の頃は24時間365日利口ぶっていた。

彼はそんな僕に気づかせるために目の前にやってきてくれた。

勇気を持ってしがみついているその手を離したら、
ひょっとしたらまた巡り逢えるかもしれない。

そのときまでさようなら。

そして、ありがとう。

...千田琢哉(2010年12月30日発行の次代創造館ブログより)

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