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【気づき】Vol.0903(2011年1月3日発行のブログより)

ホメオスタシス。

大学生の頃、故北村克己さんのビデオ教材を何⼗回も観て勉強した。

北村さんはマッスル北村という名前でテレビ出演もしていた。

ボディビルダーというのは、
たいていテレビではピエロ役として出演するけど、インテリが多い。

この場合のインテリというのはいい意味でのインテリジェンスだ。

欧米でボディビルディングなんて当たり前のことだし、
日本人のような中年デブやガリガリでは出世もできない。

そもそも魅力ある雄として認められない。

弱そうで貧弱そうだったらそれでジエンドの世界である。

それがグローバルスタンダードである。

男は胸板が厚くなければ雄として認められないし、
女はチャーミングでなくては雌ではない。

清々しいほど正直だ。

北村克己さんも東京大学理科Ⅱ類と、
国立東京医科歯科大の医学部に在籍していた(いずれも後に中退)。

ビデオ教材の中でホメオスタシス(恒常性維持機能)について、
触れられていた。

僕はその部分に特にとても興味を⽰して、
その部分のみをテープが擦り切れるほどに繰り返して視聴した。

今でこそ、
認知心理学者の苫⽶地英⼈さんが著書でわかりやすく解説しているが、
当時は、

「は?」

と言われておしまいだった。

出版関係に勤めている勉強不足な人にも、ホメオスタシスの話をすると、

「怪しい」

と評する人もいる。

それは単に自分が無知蒙昧で勉強不足なだけだ。

無知で素直さがないと、出会ったことのないものを見ると、
怖いからとりあえず疑う。

それこそが現状維持機能であるホメオスタシスなのだ。

ホメオスタシスの本能が強ければ強いほど、
人間よりも動物に近いということに他ならない。

とにかく僕は北村克己さんのビデオの中で、
ホメオスタシスに関する解説の部分をクローズアップして、
何かに取りつかれたように吸い込まれていったのだ。

今でもホメオスタシスに対して無知・無関心の⼈がいる。

これを知っているか否かで人生はまったく変わるから、
とても、もったいない話だ。

ホメオスタシス(恒常性維持機能)というのは、

人間は現状維持するためにならあの手この手で言い訳するし、
頑として動かない本能がありますよ

ということなのだ。

みんな現状維持が大好きなんだね。

だから、一生同じレベルの人たち同士で群がって生きて、
そして、死んでいく。

それが⼀番心地よいからだ。

人の体温を36.4℃に保つためには、
エアコンをかけたり汗をかいて必死で現状維持しようとする。

仲良しグループの誰か1⼈だけガリ勉していい大学に入ろうとすると、
「なに急にガリ勉になってんだよ」と、
他の連中は恐怖のあまりに現状維持しようと仲間外れにする。

サラリーマンの仲間で誰か1人が独立して億万長者になると、
久々に会っても「アイツ、なんか急に偉そうになったよな」と
ヒソヒソ話されて、そもそも会話が噛み合わなくなる。

現状維持というのは本能だから当たり前なのだ。

ヒソヒソ話は別に特別なことではなくて、
本人たちは現状維持しなくてはならないから必死の本能なんだね。

そうでなければ怖くて精神が破壊されてしまうのだ。

学生の頃に僕は北村克己さんのビデオを見て、
この人は空手家でありボディビルダーでもあったんだけど、
哲学者なんだな、と感じた。

恐らく医学部を卒業していたら精神科医になっていたのだろう。

フロイトやユングも大好きそうだったし。

深層心理については世界的なボディビルダーである、
アーノルド・シュワルツェネッガーも当時から熱く語っていた。

ホメオスタシスをブチ破るきっかけは、やっぱり本と人しかないんだよ。

 追伸.

現状維持を死守するためにヒソヒソ話やチクリをし続けるのも一生。

現状維持を打破して次々に⾒える景⾊を変えて
⾃由を謳歌していくのも一生。

 追伸の追伸.

12月31日のブログを読んで、
全国たくさんの人たちからたくさんの音楽をご紹介いただきました。

本当にその人にとって大切な曲なんだなって思いました。

もちろん僕が知らない曲もあって、
ホメオスタシスをずらすことができそうです。

ありがとう。

最初は痛いけど、次から徐々に快感になっていくのは何でも⼀緒だね。

...千田琢哉(2011年1月3日発行の次代創造館ブログより)

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