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お茶の先生

私の1人目のお煎茶の先生は、もちろん煎茶道の先生です。
しかし、もう1人お茶の先生がいるので、その方の事を書かずには、気になって他のことが書けません。

もう1人のお茶の先生は、お煎茶が好きな方ならみなさんたいていの方はご存じ、櫻井焙茶研究所の櫻井真也さんです。櫻井さんのお店は、私が煎茶を習いはじめて半年後くらい、2014年12月に西麻布にオープンしました。

お教室から自宅までウォーキングで帰る途中にお店があり、偶然ですが本当にちょうどよいところに店を開いてくださったな、と今でも感謝しています。

当時はちょうどお稽古も半年くらい続けるとだいぶ慣れてきて、苦手な所作について疑問が出てきていたので、「お茶が急須からきれよく注げないのはどうしてか」「もっと洗練された動きにするには、ポイントはあるのか」などお稽古では確認しきれないことを、櫻井さんの所作を観察して学びました。

たとえば、上の疑問
・お茶が急須からきれよく注げないのはどうしてか
は、それまで丁寧な動きをしようとして全ての動作をゆっくりしていたのですが、お水やお茶を切るときは、早さに緩急をつけてさっと手首を返すことで大分解決しました。

・もっと洗練された動きにするには、ポイントはあるのか
はそもそも座っている時の姿勢に気を付けること、指を揃えること、連続した同じ動作をする時は手の高さや動き方を一定にする、など。今でもお手前中の写真をいただいて反省点が見つかると、改善のために観察しています。

もともとバーテンダーの経験がある櫻井さんの動きは、お客様に見せるための美しい動きなので、道具を大切に扱う煎茶道の動きとは、全く同じではないのですが、動きが大きいぶん分かりやすく、とても勉強になります。

お稽古帰りに、煎茶を淹れるのが上手くいかなかった時は煎茶を、玉露を淹れるのが上手くいかなかったときは玉露をお願いして、淹れるところを観察するのを2年くらいは続けていました。

日本茶のバリエーションは櫻井さんのワークショップで学び、今でも煎茶の味ごとのゴール(お茶の特徴・魅力を引き出している味)も、迷ったら櫻井さんのお店で確認しています。

櫻井さんのお店に通う理由は、精神的な距離感が自分にとってちょうどいいこともあります。湿度高めの人付き合いが苦手な私には、一人にして欲しい時はそっとしておいてくれるお店がとても大切です。
そんな先生と愛弟子の皆さんがいらっしゃる櫻井焙茶研究所には、これからもお世話になります。


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