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貝塚のインターネット・エンジェル

2024年8月11日。
今なお語り継がれる、某大物YouTuberのオフ会からちょうど10年。10周年を記念して、来たるべきこの日に聖地巡礼を敢行した。
これはその記録である。

大まかなルートは貝塚駅→あそびば→二色浜公園→泉南イオンとなっている。
八つ当たり行き当たりばったりで動いているので参考にはならないと思う。検索すれば先駆者がわかりやすくかつ詳細に解説しているテキストや動画がゴロゴロあるので、そちらを参照するとよい。
かく言う俺も、今回の巡礼にあたり色々と参考にさせていただいた。ありがとうございますやでほんま。


○貝塚市観光マップ

マップ内に沢山いるのは「つげさん」という貝塚市のゆるキャラらしい

まずは貝塚駅の東出口にある観光マップから。
これは関係ありません。ただ見せたかったので紹介しちゃっただけです。
南海電車で来る皆さんはね、是非とも貝塚市の観光マップを見ていただきまして、ちょっと聖地巡礼のね、計画を練ってみるのもいかがでしょうか。はい。まあ別に見なくてもいいですけどね。

○あそびば貝塚店

駅で写真を取った後、西出口から歩いてすぐのあそびばに向かった。
ここのカラオケは使いたい部屋を自分で指定することができる。彼がカラオケ動画を撮影していた部屋は145号室とする説が有力らしい。
だが朝早くにもかかわらず利用中だったので、別の部屋を利用した。なんか悲しいけどしょうがないよね。

あそびばカラオケルーム

中はこんな感じです。
壁紙が青くなり、メニュー表の位置も変わっている。
午前中に二色浜公園を回りたかったので、神のまにまにとハッピーシンセサイザを歌って満足したら早々に退出。
入会費無料で、料金はいつでも10分88円(3080貝塚円)。短時間の利用者にも優しい、とても良心的な店である。

○二色浜公園

貝塚駅のバス停から水鉄バスに乗り、『市民の森』にて下車。バスの本数が少ないため不便だが、ここで降りると平壌郊外が近い。
とりあえず、公園入口の目の前にある自然遊学館に入る。

・貝塚市立自然遊学館

右の建物が自然遊学館

入館料はなんと0円(0貝塚円)である。
どうせタダだし展示はつまらない……なんてことはなく、モグラをはじめとした動物標本が多数ある。
そして何より生体の飼育展示がすごい。大阪湾や貝塚市に棲む生き物が、種を問わず所狭しと飼われている。海水魚、淡水魚、両生爬虫類、甲殻類、昆虫。どうやって飼育費を賄っているのか心配になるほどだ。
生き物好きの俺としては非常にエンジョイできる施設だった。
自然が好きな人は是非とも行ってください。絶対、後悔しないと思います。

・平壌郊外

自然遊学館からほど近いところに平壌郊外がある。
噂には聞いていたが、本当に海沿いの通路の一角でしかない。広場であるかのように錯覚させるこのアングルには素直に感心する。
実際に立ってみると、真正面には泉佐野市の街並みが、右手には大阪湾と関西空港の連絡橋が望める。当日の天気がピーカン晴れだったこともあり、とても眺めがよかった。
(改めて見返すと、どの写真もあまりに空が青すぎる。無加工なのに。これは彼の加護なのだろうか)

・貝塚慰安婦像

正式名称は『日本盲人会連合結成四十周年記念碑』

平壌郊外から歩いて向かうと結構遠い。途中にもいくつか聖地があったが、暑いので省略した。
無礼を承知で像の間に座ってみたが、思いのほか台が高いのでジャンプしないと尻が届かない。
映像では座った状態から始まっていたが、彼がどうやって座ったのか実に興味深い。
聖地巡礼に限らず、こうして現地で体験してみることで新たな発見が生まれる、この瞬間が楽しい。

・ジャカルタ郊外

像がある地点からそのまま後方確認すると、この光景が広がっていた。目線の先には海水浴場がある。
Yellow踊ってみたは個人的に好きな本編なので、感慨深いものがあった。後ろのベンチに人がいるのも原作再現ポイント。

一通り巡礼したら、公園を出て徒歩で二色浜駅へ。15分ぐらいかかるので、真夏の8月に同じことをするのはオススメできない。

○約束の土地へ

各駅停車に乗り込んで、樽井駅に到着。そこからまた歩く。苦行である。だが巡礼に苦行はつきものだ。
ちなみに、改札を出て歩道橋を渡り最短距離を進むルートだと、目的地の反対側から入ることになる。海側の駐車場に例の地点があるので、イオンモール内を突っ切ってしまうのがいいだろう。

10年後の風景

もはや数え切れないほどモニター越しに見てきた、約束された場所。木や後ろの建物の位置関係はそのままなので、特定はさほど難しくなかった。

お盆の日曜日ということもあり、モールの中は人がごった返していた。満席だったので今回は断念したが、フードコート内にマウロナウロがあるのでここでブーグーを食べ食べするのもまた一興。

全ての予定を終えて、バスで樽井駅まで戻るはずだった。
のだが、1Fで開催していたプリキュアショーに気を取られている間に乗り遅れてしまった。わんだふるぷりきゅあ!にしてやられたという。

○10周年記念?

なんとか帰路についたが、晩飯を用意していなかったのでスーパーで買い物をしていた。
カップ麺コーナーを通りがかったとき、ある商品を見つけてしまい、たまらず購入してしまった。

えーでは早速、ご紹介したいと思います。

ドゥピン

オリジナルメニューリスペクト!と言いたいところだが、チキンラメーンのカレー味自体は相当昔からあるらしい。
だが調べると、公式サイト上ではこの商品は8月12日発売となっている。
なぜ11日に売ってたんですかね〜不思議ですねぇ〜

味の方は、カップヌードルカレーの麺がそのままチキンラーメンになったのを想像してほしい。つまり美味しい。
点数はもう文句なしの100点です。100点満点。プゥーフェ!

○おわりに

この記事は備忘録として書きはじめ、撮った写真の軽い紹介だけで終わるつもりだったが、最終的にかなりの内容量になってしまった。
以下はフリートークという名の冗長な自分語りなので、物好きな人は読むといい(物好きでない人は絶対この文章を読んでないだろうが)。
というわけで、ご視聴くださりありがとうございました。またのぅ〜




・フリートーク

俺が『syamu_game』というコンテンツを知ったのは2018年頃のことだ。
最盛期をリアタイしていたわけではないし、2期以降についての知識はほとんどない。1期のまとめ動画を後追い履修しただけのニワカである。
だが思い入れの強いコンテンツだ。

彼独特の感性から繰り出される斬新な編集や演出。そこに動画コメントのツッコミが合わさることで一つの芸として成立している。凡百の人間には真似できないセンスを感じる。
ちなみに個人的に一番好きなシーンは、『僕と君の夏休み』の実況プレイで古代語を詠唱してカスゴリを召喚するシーン。しばしば本人が意図しないハプニングが起きるのも醍醐味である。

syamu_game、というか例のアレ界隈は娯楽として褒められる類のものではない。身も蓋もない言い方をすれば「露悪趣味の人権侵害コンテンツ」だ。
であれば俺はsyamuさんを見下したくて動画を観ているのだろうか。たしかに彼の数々の奇行や奇声を笑い物にしているのだから差別意識はあるのだろう。
しかし、笑いには必ずどこかで差別がつきまとうものだと思う。
バナナの皮で滑って転ぶ古典的なギャグも、転ぶ本人がその瞬間に感じているのは恐怖である。同様に、意気揚々と開いたオフ会に誰もこないのはsyamuさんにとっては悲劇だが、外野から見れば喜劇なのである。その落差がそのまま面白さに変換されている。
「苦しいときも悲しいときも笑っちゃえばプラスになりますからね」と本人も語っているとおり、笑いというのは絶望の中に一縷の希望を見出す行為であり、生きる上で必要不可欠なのである。
たとえ差別意識に基づくものであろうと、生きるための笑いを提供してくれるこのコンテンツに対してどうしても否定的になれない。

当然ながら、笑えれば何をしてもいいとは思っていない。
2期以降の活動に興味が持てないのはsyamu、というか浜○順平さんを見世物にして侮蔑するニュアンスを強く感じるからだ。
数々の騒動の中には、彼自身の人格に起因するものも多くあるのだろう。
だがインターネットの人間が人格者である必要があるのか。どこか破綻していて社会に適合できないからこそ、ネットの中で活動して、似たような境遇の人を癒す居場所になるのではないか。
相手に落ち度があればいくらでも叩いていい、という風潮は好きになれない。まあ例のアレ界隈に手を出している時点で説得力0だが……。
(補足しておくと、この記事に特定の個人を擁護または非難する意図は一切ない。あしからず)

最後に、↑で「2期以降は興味ない」と書いているが、最近の浜崎○平さんの動向には注目している。
警備員の制服を着た姿、「苦い」と言いながらも微糖コーヒーを飲む姿に、不覚にも落涙した。10年前はコーヒーゼリーですら苦いと文句をつける無職だったのに。成長を感じる。
このまま真っ当に労働するのか、また見世物にされてしまうのかどうかわからないが、俺は何よりも本人の幸せを願っている。
今まで十分すぎるほどに笑わせてくれたのだから、これ以上ネットのおもちゃになる必要はないだろう。もうオーバーグラスをかけなくても、誰かに元気を届けている。
少なくとも、俺にとってのインターネット・エンジェルであることは紛れもない事実である。

※追記
書き終えてから知ったが、もう警備員を辞めて広島にとんぼ返りしてしまったらしい。やはり『本物』には敵わない。ものが違う……

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