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シリーズも中盤にさしかかった『ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~』(三上延)【読書ログ#157】

4巻目になりました。今回は長編といってよいのかな。乱歩作品が中心となって話が展開されます。乱歩。知っているようで実はそんなに知らない。読んでいるようで、実はそんなに読んでいない。そんな作家。

そんな作家の事を良く知るチャンスでもあるので、是非この巻も手に取ってみて。

『ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~』(三上延)

乱歩マニアがマニア道を究めるとこんな感じになっていくのだなと思わせる話の展開。乱歩を知らない人にとっては、江戸川乱歩がいかに日本のエンタメ文化に貢献をしたのかを理解することが出来るチャンスではあるし、乱歩のことをある程度知っているひと(私がそのあたり)には、新しい知識がどしどしと届けられるので面白い。ようするに面白い。

毎度感心するのだけど、よくぞここまで調べたなという事が、さらりと開陳される。1を説明するために10を知る必要があるというが、この作者は、古書やその著者に対して、かなりのリサーチをかけているのではないかしら。頭がさがります。

わりと進捗の悪かった主人公の二人恋路にも大きな前進がみられるよ。

やっと物語が中版にさしかかった。中休み的な感じの4巻目だけど、この先を読むために必要な展開だし、二人の恋路に面白みを感じる(めぞん一刻の代替を求める的な)方には、とても気になるエピソードだと思うので、是非、ここまで買ってよんでください。

さぁ、のこすは4冊。1から3は下記の記事をご覧ください。

年内にもう一冊くらい紹介します。


「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。