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脳の弱点を正しく理解する『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』(鈴木祐)【読書ログ#158】

資料を作り始める。仕事とかのね。雑文も書く。このnoteとかね。そういった取り組みをはじめると、まず鼻の横が痒くなります。手で解決すると、鼻の脂が手についてキーボードがてかてかになる、それは良くない。なので、ティッシュを探してきて、そのティッシュでワシワシとやる。うん、すっきりした。さて、とりかかろう。でも、その前にFacebookを開いて一通り確認しておこうか、これからね、集中して仕事するから、数時間くらい集中しちゃうから、そしたら、しばらく見れないから。今のうちに済ませておこう。飲みのお誘いとか、イベントのお誘いとか、あるかもしれないし。よし、見た、うん、何もなかったね、うん、みんな元気そうだ、何にも誘われていない、そりゃそうだ、1時間前にも見てるからね、そうそう更新はされないよ。さて、資料を作ろうかな、でもその前にトイレだ。膀胱が腫れては戦はできぬ。歳をとったからなのかトイレが近い気がする。これって膀胱の筋肉が弱くなっているのも一因だと、NHKの番組でやっていた。少し我慢すると鍛えられるらしい。そういえば先日読んだ「100歳まで読書」の著者の方は、長時間拘束されるときは紙おむつの世話になると書いていた。そういうことをサラッと書けるようになっているのはステキだよね。すごく大人な感じがする。あ、さて、資料を作ろうかな、資料作りにもどっちゃおう。でも、その前にコーヒーと水を手元に用意しよう。なにせ、これから数時間は集中して仕事をするから、数時間も仕事をするから。トイレもすませたし。飲み物が欲しくなるたびに席を立つのは非効率だし集中の妨げにもなるし。であれば、必要な飲み物は事前に準備しておこう。うん、美味そうだ、つい、ハンドドリップで入れちゃうけど、ぶっちゃけコーヒーなんて、ある程度のクオリティがあれば、なんでも良いのかもしれないって思わない? もちろん、缶コーヒーとか、ペットボトルのコーヒーはダメだよ、あれは香料が強いから、おしっこがコーヒーの上澄みみたいな匂いになって不愉快だし、そもそも美味しくないし。でも、コンビニのコーヒーマシンの100円コーヒーは悪くないと思う。慣れてきたのか、自分で淹れたコーヒーより、セブンイレブンで買った方が美味しいのでは? なんて思い始めている。とはいえ、や慣れた味が美味い味って意味合いもあると思う。コンビニのコーヒーだって、最初は中途半端に感じたけど、毎日飲んでいるからか、最近は美味しいと思って飲んでいる。そういえば飲み会の席で「ビールが美味くなるなんて信じられない」なんて言い出す自己顕示欲の強い若者が居るけど、ビールって、慣れると美味しいものの代表格だよ。さて、仕事するから、これからするから、超集中しちゃうから、しばらく仕事以外の事はできないよ。冷蔵庫からビール出してきたけど、少しくらいなら大丈夫だよね。

『ヤバい集中力 1日ブッ通しでアタマが冴えわたる神ライフハック45』(鈴木祐)

「面白いよ! あげる! 集中力無いよね! あげる!」と勢いよく手渡されたのが本書でした。ありがとうございます。確かに、集中力無いですね。ありません。どこにも。さがしてみたけどみつからないの。直観で生きる人間の宿命らしいのだけど、どうしても身近で一番面白そうなことに注意を向けて生きているようで、やらなくてはいけない事よりも、他の事を優先しがち。でも、みんなそうだよね? 集中力の欠落って全人類の課題だよね。

本書では、そんな集中力が欠落しがちな人類に向けて、エビデンスの示されている研究からよさそうなものを集めて並べて紹介してくれている。個人的には、サイモンシンの代替医療の本を読んでからというもの、根拠のない思い込みの類からはさらに距離を取るようになっているので、割とこの辺の本は手にしないのだけど。本書は、根拠の乏しいタイトルだけで売ろうとしている眉唾本と違い、しっかりエビデンスを明示して進めようと意識しているので、割と信用して読む事が出来た。

まず、提示されるのは、人間というのは、集中力を自分でコントロールするのがそもそも難しい生き物であるということ。そもそも人間の心は動物的な「本能」と、社会性を身に着けることで身にまとうようになった「理性」の二つに分かれている。根源的な「生きて子孫を残す」ことを司る、非常に肉体への支配権が強い辺縁系と、計算や複雑な問題解決を司り、肉体への支配権が弱い前頭前皮質の二つ。

理性では、明日は仕事の予定が立て込んでいて、資料を作る時間はどう考えても1時間しかないから、今日は頑張って資料作りを終わらせよう、そして終わった暁には自分へのご褒美としてビールを飲んじゃおうと考える。でも「本能」では「ビールだイエーイ!」しか考えないし、残念な事にこちらのほうが肉体への支配力が強い。

こういった現実に立ち向かい、なんとか本能をおさえこみ、理性を立ち上げる為に必要となるのが「セルフコントロール能力」で、本書では、いかにそのセルフコントロール能力を操るか、様々な方法が示される。

本書を読めば自動的に神のような集中力がそなわるかというと、そういうわけではない。だが、それを助けるヒントが満載なので、そこから自分にあいそうなものをピックアップし、自分の生活に取り入れると良いではないかしらと思う次第です。

目次をみて面白そうだなと思うなら、買ってみて損は無いと思いますよ。

<巻頭付録>神ライフハック45 一覧表

はじめに
【序章 獣と調教師】~ポテンシャルを400%引き出すフレームワーク~

# 一般人の4倍の生産性を持つハイパフォーマーはなにが違うのか?
- 天才ですら克服できない集中力の問題
- 集中力は才能だけでは決まらない!

# 集中力の問題を一挙に解決するフレームワーク
- 獣≒本能、調教師≒理性
- 「集中力」という能力は存在しない?

# 「獣」は単純で過敏だが、超絶パワーを発揮する!
- 第1の特性「難しいものを嫌う」
- 第2の特性「あらゆる刺激に反応する」
- 第3の特性「パワーが強い」

#「調教師」は論理的。大飯食らいの割に、力がショボい……
- 第1の特性「論理性を武器に戦う」
- 第2の特性「エネルギー消費量が多い」
- 第3の特性「パワーが弱い」

# 集中力向上のための3つの教訓
- 残念ながら調教師は獣に勝てません
- 獣を乗りこなし、ライバルたちをゴボウ抜きせよ

【第1章 餌を与える】~脳の馬力を高めるサプリと食事法~
# お手軽に覚醒作用を倍増させるカフェインの摂り方
- 研究の結果、やっぱりカフェインが最強でした
- 5原則に従って飲み方を変えるだけで覚醒作用は最大化する!

# 食べるだけで脳機能が上がる魔法の食事法
- オリーブオイル、野菜、魚介類……「地中海食」で集中力が上がる
- 脳の基礎体力をつくるための必須栄養素がある
- 脳にいい食事を続ける超簡単な3つのルール「MIND」

# 脳を変えたいなら「食事日記」が最強のソリューションである
- ジャンキーな食べ物への暴走に負けにくくなる、強い食事習慣のつくり方
- カレンダーで「守れた日」に丸をつけるだけでも効果がある

【第2章 報酬の予感】~脳内ホルモンを操る目標設定の奥義~

# 死んでしまうほど熱中する「ゲーム」の力をハックせよ
- 人類の歴史を混乱させてきたサイコロ、トランプ、レアアイテム
- ゲームは脳を気持ちよくさせる最強のテクノロジーだ!
# あなたの仕事を「クソゲー」にしてしまう2つの要素
# 達成感がやみつきになるタスク管理法
- 報酬感覚プランニング#1 「基本設定」
- 報酬感覚プランニング#2 「実践設定」
- 報酬感覚プランニング#3 「即効簡易版」

【第3章 儀式を行う】 ~毎回のルーティンで超速集中モード~

# 一見ムダな「マイ儀式」に隠された効果が次々に明らかに
- 試験前に「指を10回鳴らす」だけで成績が21%アップ
- 原始のリズムが人間を生かしてきた
- 「反復」でいい方向にセルフ洗脳しよう

# ドーパミンを出す儀式で1日中捗りまくり!
- 「マイ儀式」づくりの2条件
- 朝イチは簡単なタスクから手をつけると集中力が加速する
- 「できた! 」を繰り返し記録して達成グセをつける

# 「小さな不快」で獣を刺激する
- 8~9割の確率で耐えられる我慢が、心を強くする
- 「5のルール」で小さな不快を重ねる

# 儀式スタッキングで獣を導き良い習慣を連鎖させよう

# 儀式は週4回2ヶ月続けると完全に身につく

【第4章 物語を編む】~セルフイメージを書き換えて「やる」人間になる

# 「なりたい自分になる」ためには物語が効く
- 神話、伝説、喜劇。古代から続く物語のパワー
- 物語を通して人は自分を見出していく
- 確固たるアイデンティティがあれば獣をしつけられる

# セルフイメージを上書きする5つの方法
- 基本はやはり「反復」だが、それにはショートカットがある
- レベル1 ステレオタイピング
- レベル2 ジョブ・チェンジング
- レベル3 指示的セルフトーク
- レベル4 VIA SMART
- レベル5 ピアプレッシャー

【第5章 自己を観る】 ~マインドフルネスで静かな集中を取り戻す~
# 大ブームになった「意志力」、2つのアップデート
- 意志力はやっぱり減らなかった?
- 意志力に糖分は関係ない?

# 「自制」するには「自省」が欠かせない

# 平静な自分を取り戻すデタッチド・マインドフルネス- 獣の衝動をやり過ごそう!- 獣の衝動をやり過ごそう!- STEP1 メタファーでつかむ- STEP1 メタファーでつかむ- STEP2 聖域を作る- STEP2 聖域を作る- STEP3 調教師を切り離す
- STEP3 調教師を切り離す

【第6章 諦めて、休む】~疲労とストレスを癒すリセット法~
# 集中力は「あまのじゃく」

# ネガティブな思考をカチッと切り替えるセルフ・アクセプタンス
- セルフ・イメージング
- レスト・オブ・ライフ
- 2分コミットメント
- ポジティブリソース法

# 疲労とストレスを科学的にリセットする方法
- 長時間労働で失われた集中力を、少しでも取り戻そう
- レベル1 マイクロブレイク
- レベル2 タスクブレイク
- レベル3 アクティブレスト
- レベル4 ハイパー・アクティブブレイク
- レベル5 米軍式快眠エクササイズ

おわりに
<巻末付録>「;ヤバい集中実践ロードマップ」
<参考文献>

なんだか、この目次を読むだけで本書を読んだ気になる。いくつか気になる事があるようなら、買ってみても損は無さそう。

さて、本書を読んで、本当にはかどるようになったのか!? とりいそぎこの記事はビールを飲みながら書いていて、難しい事が思い出せないし、なにも思いつきもしないので、また別の機会に考えてみたいと思います。

「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。