最後はシェイクスピア!『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』(三上延)【読書ログ#163】
いよいよシリーズ本編の最後となる7巻目。
『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~』(三上延)
今回の題材となる古書として登場するのは、シェイクスピアのファーストフォリオという、世界的な大物。
これは、シェイクスピアの没後7年にあたる1623年に刊行された作品集で、現存するものとして確認されているのは230冊位と、とても少なく希少。
売りに出る事はめったにないが、市場に出ると、4億円から8億円あたりの価格が付くらしい。以前、ポールアレンが600万ドル位(7億円位)で購入していたのがニュースになった。
ちなみにポールアレンはマイクロソフトの創業者の一人で、2兆円位もっていた資産家。もう亡くなっているのだけど、色々な分野で活躍した人で、日本だと、戦艦武蔵を海中で発見した人として有名。
マイクロソフトといえばビルゲイツだが、ビルゲイツはレオナルドダヴィンチの手稿を40億円位で買っていた。
さて、本作、シリーズのフィナーレだが、しっかりと物語を終わらせておりとても良かった。
今作は、未発見のファーストフォリオをめぐり、栞子と大輔のラブラブパワーで、母との対決に挑む。というお話。
古書ミステリーとしても、最後を飾るにふさわしい力の入り方。
7巻かけてちまちまと進展してきた恋愛物語も決着。
長年の確執としてかかれていた母と娘のものがたりも大団円。
すべてちゃんと畳んで終わらせた。おみごと。
シェイクスピア。結構好きです。たまに新潮の文庫を買う程度だったけど、今回、せっかくだから体系的に読んでみたくなった。
「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。