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さだまさしさんのお庭から          vol.36 菩提樹

『SUNDAY PARK』

菩提樹と言われて思い浮かぶのは、お釈迦様とシューベルトでしょうか?
菩提樹と呼ばれる木は数種類ありますが、代表的なのは次の3種類でしょう。

ひとつは日本国内の寺院で見かけることがある中国原産のシナノキ。6月頃に芳香がある淡黄色の花を下向きに咲かせます。Wikipediaによると、12世紀に臨済宗の開祖明菴栄西が中国から持ち帰ったと伝えられるそうです。

もうひとつはお釈迦様が菩提樹の木の下で悟りを開いたと言われる印度菩提樹。日本では印度菩提樹は育たないので、沙羅(夏椿)と同じくシナノキを菩提樹の代わりとしたようです。

そしてフランツ・シューベルトの歌曲集『冬の旅』第5曲「菩提樹("Der Lindenbaum")」に歌われる菩提樹はセイヨウシナノキというシナノキの仲間です。
自分で撮った菩提樹の写真以外は見ていないのですが、公園のベンチに日陰を作るのはセイヨウシナノキではないかと思っています。

写真は2018年6月に撮影した、福岡県太宰府市にある戒壇院の菩提樹です。側には木が天然記念物である事を表す立派な石碑が建っており、『鑑真和上が中国から請来したと伝えられる』という看板もありました。
鑑真和上が亡くなったのが763年とされているので、日本に菩提樹がもたらされたのは12世紀より早いかも知れませんね。

参考サイト: Wikipedia「菩提樹」

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