幼いころの記憶

何か爆発が起こったことは覚えている。
そしてそれから必死で逃げたことも。
逃げて、逃げて、逃げて、そして私は目覚めた。

目覚めた場所はだだっ広い和室だった。黄色い、赤ちゃん用の布団をはねのけて、私は起きた。汗をかいていた。
隣の部屋に母がいることは感じ取れたので、まだ歩けなかった私は急いで這っていった。

それが、私の最初の記憶。

夢を見ていたのだと思うけど、乳児の私がなぜ「爆発」という光景を知っていたのか、それだけが不思議だ。

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