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【かごしま選手名鑑】#010 鹿屋市副市長 鈴木健太さん

(聞き手:ふるかわりさ)

出身は福山雅治さんの曲にもある「桜坂」の近く東京都大田区で、育ったのは羽田です。2004年に農水省に入って今18年目。(鹿屋市役所には)2年間の出向で来ていて、農林水産業や上下水道、スポーツ振興などを担当しています。

中学から高校までは神奈川、大学は茨城で、就職は東京。途中富山県や岡山に出向したことがあります。妻の出産後に育児休業をとって熊本(妻の実家)にも数ヶ月住みました。出張とか旅行とかを合わせると泊まったことないのはあと岐阜県だけです。

富山時代は若手農家の指導とか経営指導など、現場に出て農家さんたちと話したりする機会が多く持てたこともあって行政マンとしての大きな基礎になっています。2回目の地方経験は岡山で、その時は米の生産調整などを担当。東京に戻る直前に国連でSDGsが採択されて、その後東京に戻ってからはフードロスの担当をしたりしていました。その後は農業と福祉の連携や食糧安全保障なども担当しました。

趣味はランニングと鉄道旅行。特急列車に乗りたくて、子どもたちと鹿児島市内に行くときにわざわざ国分駅まで車で行ってそこからJRに乗ったりしたこともありますよ!

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線路を列車が走っている写真を見るだけで、どの街のどのあたりかだいたい分かるのだとか! なかなかの鉄道マニアぶりです。

趣味のランニングが行政の仕事にいきることもある

ランニングはほぼ毎日やっていて、10キロほど走ってます。
家から10キロ圏内はかなり走ってるので、細かい場所も「ああ、あそこね」って分かります。

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様々なランニングイベントに鹿屋市のハッピを着て参加

車で通ると気付かないような、道路の冠水しやすい場所や通学路で危ない場所なんかも感覚的に分かるので、台風などの災害時もその知識が役立ったりします。

誰一人取り残さない社会の実現をやってみたい

「誰一人取り残さない社会」の実現をやってみたいと思っていて、その一つが農福連携。障がいのある方たちも自分たちのできることを通じて社会の中での役割を見いだしてもらえるということに魅力を感じていて、こういった取り組みが進んでいくといいなと思い、鹿屋でもその辺に力を入れています。

もう一つは福祉×防災。妻の実家のある人吉も豪雨災害で福祉施設で避難ができずに亡くなった方もいらっしゃったんですが、災害時になかなか一人では逃げられない要支援者をどう地域全体で支えていくのかということを、DXとうまく組み合わせて解決していけたらと思っています。具体的には、要支援者を地図上にマッピングして、町内会やケアマネージャーさんたちにもヒアリングして昼間と夜それぞれに支援できる人を登録、そこに災害時に最優先で救助が必要な第一次優先地域やそれほど急がなくても大丈夫な地域などを色分けしてレイヤーとして重ねていって、足りない部分を洗い出すようなワークショップを開催したいと思います。

鹿屋にはカンパチロウなどの特徴的なキャラクターもいますので、ダンスを通じた健康的なまちづくりや、いろんな世代の人たちが楽しめるスポーツの展開、また、Jリーグが地域貢献活動などに取り組んでいるので食とか健康づくりなどを軸に地域と一緒に何かできないか相談したりしています。

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働きやすい職場づくり

働きやすい職場作りということで、業務外活動というのをうまく推進していきたいなと思っています。若手とかが役所の中だけじゃなくて、地域に出ていって、その地域と一緒に何か活動していくような取り組みを応援できないかなと。さらにそういったものが人事上、適切に評価されるシステムが大事かなと思っています。

あと、育休とか家族の看護とか、そういった状況等もなるべく聞くようにしています。あんまり深入りはせずに個別に聞き取って業務調整していく。僕自身も長男の時に育児休業を3ヶ月、次男の時に育児休暇を取得しました。

霞が関って残業が多いんですよ。その中でチームのメンバーの超過勤務がどのくらいあるかとか、休みどれぐらい取れてるかっていうことを庶務とこまめに確認したり、ファイルの更新時間やメールの送信時間とか見ながら、ちょっと最近残業多いんじゃないか?と確認をしたりして、周りの状況を見ながら分散できる仕事は分散させて、タスクをシェアしていく工夫をしていました。

時間管理って、自分だけの問題じゃなく相手のあるものなので、なるべく早めにスケジュールをチーム内で共有するようにしています。育休を取る時も、出産予定日が4月だったんですが、その時いた部署は年度的にいうとすでに2ヶ年目に入っていて3年目になるタイミングで異動があるかもしれないと思ったので、少し早くはあったんですが妊娠3ヶ月の時点で所属の課長に相談したり、人事面談でも育休を取りたいという意思を早めに伝えて、長男が生まれる4月の時点で自分の補充が来て、職場が混乱しないような準備をしてもらいました。

また、うちの妻は専業主婦なんですが、平日に妻が何もしなくてもいい日(ママ休暇)として、自分が年休を取って、子供たちのことや家事を全部やる日を作ってます。そうすると職場では月1平日に上司(部下)がいないという状況が生まれますよね。そういうことも事前に情報共有しながら、前倒しでタスク管理ができるようにしています。そういう感じで、チーム全体のパフォーマンスは上げつつ、個人個人の資質も当然上げていけるように心がけています。

チャレンジの敷居を下げるロールモデルとしての役割を担いたい

結婚して、長男が生まれて育休をとったときは、農水省の政策の柱である中期計画を作る部署に配属されて、そこは他省庁との調整なども必要な忙しい部署だったんですが、その忙しい時に結婚して育児休業をとりました。そんな忙しい部署でも(育休が)取れるんだよということを知ってもらうことで後輩にちゃんと続いてほしいなという思いもあって。自分が取った当時、組織全体で育休取得率は1%未満だったんですが、「あんなに忙しい部署にいた先輩(=鈴木さん)が取れるんだから自分たちも取れるんじゃない?」って思ってくれたら嬉しいし、忙しいのにどうやって育休取ったんですか?みたいなそういうノウハウや根回しの仕方、さらに復帰後のキャリアプランとかそういうことを相談されるようになったので、やってよかったなと思っています。

大学時代、よくお前4年で卒業できたな!って言われるようなキャラだったんですよ。そういう意味で言うと、農水省ってあの先輩でも入れるんだと、そういういろんな場面で後輩たちのチャレンジの敷居を下げる存在になれていると嬉しいなと思います。





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