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【SELFの本棚】#29「循環型経済」を作る

(文: SELF 編集部 かつ しんいちろう)
日本における少子高齢化は、人口の年齢構成を変えるとともに全体の人口減少ももたらしている。現在進行形の社会現象だ。
そうした人口の変化と並行して、都市一極集中から地方分散への動きも少しづつ進んできている。

地方において人口減少が進むと町や村が消滅するということもありうる。実際に、学校が無くなり、祭りができなくなり、人が出ていき、かつての活気をなくした集落も多い。

地方の消滅を防ぐためには、地域単位でのコミュニティの強さが重要であると言われているが、それは経済においても同様である。ある程度地域内での経済(エコノミー)が回っていないと、ただ寝るだけの場所になる。

そうした危機感から「地域経済循環」が見直されている。サーキュラーエコノミーと呼ばれることもある。

だが、具体的にどう進めていけばよいかというと、なかなかデータが無い。RESASの地域経済循環図も良いが、細かく見ていると実態と合わないところやデータが2015年ともう7年前のデータなので古い。

そこで、実際の政策にも役立ち、実態をある程度納得感のある形で把握でき、住民が参画できるのがLM3(地域内乗数3)だ。自分たちが購入したものは、どこから仕入れられているのかを調べ、域外にどれだけお金が流出しているのかを把握し、その穴をふさぐ。

奄美群島でもこの地域経済循環について研究会が立ち上がる準備をしている。大学、行政、金融機関、民間企業のメンバーで勉強会を開くことになっている。

地域経済循環に興味がある方は、とても読みやすい解説書なので、まずは、この本で地域経済循環のことを学んでみて欲しい。



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