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雹(ひょう)とか霰(あられ)とか 夏に降るのは何で

最近、ひょうの被害で各地が大変なことになっていますね。家や学校などの窓ガラスが割れたり、外に出しておいた車がべこべこになってしまったり、農作物に直撃して傷がついてダメになってしまったり……。

例年から考えても雹が降ること自体はそう珍しいことではないのですが、今回のものほど大粒の雹が降ることは日本ではけっこう珍しく(外国ではわりとよくある)、ここまでの被害にちょっと驚いている方もいるかと思います。

そんな中、

「なんで夏なのに雹が降ってくるの!」

などというセリフを街中で聞いたので、ちょっと説明しておきたいなと思ったことが、今回の記事を書いたきっかけです。


雹は夏にこそ降るもの

雪は冬に降るものです(たまに春に降ったりもしますが……)。これはまぁ子供でも分かること。が、同じ氷という属性から出来ている雹は冬に降るということは“ほぼ無い”と思ってよいです。むしろこれから夏になっていきますよ~という時期、つまり今のような時期に降りやすいのです。

どうも雹を雪の一種のように捉えて(ある意味そうと言えなくもないのですが)「冬に降るもの」と思ってらっしゃる方がわりといるのです。たぶん皆さんの周りにもそう思っている方がいると思います。


雹がどうして出来るか

雹が夏に降る理由。それは、雹が出来る仕組みを考えると自ずと分かってきます。

雹は積乱雲の中で氷の粒が上に行ったり下に行ったりしているうちに周りにある氷の粒や水とくっつきあい、塊になったものが地上に降ってくるものです。

積乱雲というところがポイントですね。夏らしい言葉でいうと入道雲です。この積乱雲は冬にできることはほぼありません。なぜ雹が夏に降るのか、それは雹を作るもととなる積乱雲が夏にこそ出来るから、なんですね。


雹と霰の違い

雹と同じようなものにあられがあります。

では雹と霰の違いは何でしょうか。これはウェザーニュースで説明されているものが分かりやすいですね。

こちらのサイトで紹介されているように、雹と霰の違いはその大きさです。5mmより小さければ霰、それより大きくなると雹、ということですね。5mm未満ということはかなり小粒ですね、霰は。

ちなみに作られ方はどちらも同じです。

けっこうみんな一緒くたにして「雹、雹」と言っているのですが、中には霰もあると思います。


いかがでしたでしょうか。

今回は雹(と霰)について少し説明しました。夏に降る理由も分かっていただけたと思います。

「何で夏なのに雹が降るんだ!」

なんてうっかり口に出してしまわないように。雹が降ることは夏のこの時期において“風物詩”でもあるのです。

…当たったら危険なので気を付けて。

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