『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」』に海外ファンから不満の声が出ていることに対して
現在も絶賛公開中となっている《ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ》なのですが、その北米での公開に対し、観に行ったファンから不満の声が挙がっているというニュースが公開されていました。
どうも公開された内容に、この春から放送予定の「刀鍛冶の里編」のものが少ししか含まれていなかったことがその理由のようです。中には「金儲けの道具」や「詐欺」と呼ぶ人もいるようなのですが、しかしながらこれらはちょっと的外れな意見だと僕は考えています。
確かに、わざわざお金を払って劇場まで観に行ったのですから、楽しみにしている新シリーズのエピソードを見たいという思いはあったのかもしれません。ですが、今回公開される内容については事前から何度も告知されていたはずです。「遊郭編」で最も盛り上がり心に残る部分となった第10話と11話の振り返り、および新シリーズとなる「刀鍛冶の里編」の第1話。それ以上でも以下でもありません。
「金儲け」と言われたらそういう側面はあるでしょう。アニメーション制作には大変な労力と時間がかかるものです。スポンサーから用意された資金だけでは正直苦しいもので、作品の映像媒体やグッズなど付随する商品が売れることでやっとまともな収益になるのです。そういったことから、少しでも資金の足しになりそうなことなら劇場版でも何でもやるのが普通なのです。
過去のアニメ作品でも、TVシリーズを再編して劇場版として公開するというものはあったと思います。こういったものは「ファンへのサービス」+「資金稼ぎ」でもあるのです。
「詐欺」というのはもう全然違うと思います。劇場へ足を運んでみたら告知されていた内容と全く異なっていた、「刀鍛冶の里編」なんて予告程度の数分しか公開されなかった、というのであればそれは或いは「詐欺」だったかもしれません。しかしながら告知されていた内容通りで間違いはなく、また「刀鍛冶の里編」も「遊郭編」のときと同様、第1話は約1時間分のボリュームとなっているのです。
これらを承知のうえで観に行っているはずですので、それが自分の思い描いていたものと違っていたから「詐欺」というのはそれはちょっとどうかなと思いますね。
まぁこういった意見が出てくるのも、ファンだからこそ、「鬼滅の刃」を好きだからこそ出てくるものだとは思います。しかしファンであればもう少し温かい目で見れないでしょうか。
今回の「ワールドツアー上映」は新シリーズの「刀鍛冶の里編」をいち早く楽しむということだけではなく、「遊郭編」のラストを大勢のファンと一緒に見ることで“気持ちをひとつにして”楽しんでもらおうという狙いもあったのではないかと思います。
今回の「不満の声」は海外から挙がったものですが、もしかしたら日本でも同じような意見を持っている方もいらっしゃるかもしれません。これから観に行くことを考えている「鬼滅」ファンの方は、どうか今回の「ワールドツアー上映」の内容をしっかり把握したうえで楽しんでもらえればな、と思います。「自分が期待するものとはちょっと違いそうだな」と思うのであれば、観ることをやめておくのもひとつの道です。
そんな「鬼滅の刃」ですが、「刀鍛冶の里編」放送前の4月1日と8日の土曜プレミアム枠では「遊郭編」の特別編集版を放送予定です。
「刀鍛冶の里編」を待っている方はぜひこちらも見て、多くのファンの人たちと“気持ちを共有”してみてください。
今回はこのへんで。
それでは、また。
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