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レーザーディスクでアニメは一生もの! そんな風に思っていたときもありました…

先日、映像メディアとして「UHD BD(ウルトラエイチディ― ブルーレイ)という次世代の規格があるけれど、いまいち浸透していない」という記事を書きました。

それを書いたときに「VHSテープ」や「DVD」などの映像メディアにも触れたのですが、「あ、これを忘れていたな」と思ったものがありましたので、今日はそれについて書こうと思います。


これさえあればアニメを見るには大丈夫!そう思っていた……

忘れていたそのメディア、一体何かというと……「LD(レーザーディスク)」です。これは記録メディアではなく、あくまで再生のみの役割だったのですが、DVDが登場するまでは一般家庭で視聴する映像メディアとしては最高峰ということで映画コレクターやアニメファンの間では珍重されていたものです。

「VHSよりも綺麗な映像。そして劣化しない!」という謳い文句。VHSでアニメのOVAとかを買えたとしても、何度も観ているうちにテープが擦り切れてしまって映像にノイズが入ったりすることを考えると、この「LD」は本当に素晴らしいものだったのです、当時は。

なので、僕もやっとこのレーザーディスクプレーヤーを手に入れたときには、「これでもうアニメは綺麗な映像で見れる!今後はLDを買えばいい。いやっほぅ!」などと舞い上がったのでした……そう、DVDが出るまでは。


驚きのサイズ

「LD」は一枚の大きさがめちゃくちゃ大きいです。その大きさ、なんと直径30cm。DVDと比べてみるとその大きさの違いがよく分かりますね。

一枚の大きさがこんなものですから、ディスクの入れ替えは相当大変です。そしてその保管も。長編アニメなどを一つにまとめた「LD-BOX」は、ある種コレクターの夢だったのですが、それをいくつも持っておくとなると収納スペースがどんどん無くなるのです(もっとも、僕は2つ、3つくらいしか持っていなかったのですが)。

「LDレンタル」なんていうサービスが世の中に出てこなった理由も、まぁなんとなく分かる気がしますね。


片面再生、両面再生

LDプレーヤーには「片面再生」だけが出来るものと「両面再生」が可能なものの2種類がありました。これは「LD」にA面、B面というものがあったためです。

両面再生が可能なものは自動で両方の面を再生してくれるのですが、片面再生だけの機種だと、自分でディスクを裏返しにしたりしなければいけませんでした。

2時間映画だとこれがどう考えたって面倒だし、いちいちそこでディスクの入れ替えするのも興ざめです。それがイヤで僕は思い切って「両面再生」の機種を買ったのですが、A面からB面に切り替わるときにちょっとタイムラグが発生したのでどっちにしても“待ち時間”は出来てしまいましたね。


結局DVDに全部持っていかれた

僕がLDプレーヤーを買ったのは、本当に後期になってからです。「DVDという新しいものが出るらしいぞ!」という話が聞かれるか聞かれないか、くらい。

なので、そのすぐ後くらいにPS2でDVDが見れるようになる時代が来るのですが、その頃はまだ、

「ま、まぁDVDが出ても最初は映画くらいで、アニメ作品がDVDになるのはまだまだ後だろう……」

と強がっていたのですが、むしろこういうことをけん引するのはアニメ作品。これまでVHSやLDで出ていたアニメはDVD-BOXとして多く発売され、洋画をはじめとする映画作品もどんどんとDVDで発売。しかも、値段もLDより安め。

こうして「LD」は姿を消していったのでした……。


というわけで、今回は「LD」について書いてきましたがいかがでしたでしょうか。

結局僕は、LDプレーヤーもいくつか買った「LD」のソフトも処分してしまいました。さすがに大きすぎましたね。

さて、「LD」からあっさりとその座を奪った「DVD」は、その後それより上の「ブルーレイ」が出るわけですが、それでも「DVD」は消えなかった気がします。それはやっぱりDVDの手軽さと安さの影響でしょうね。再生機器もソフトも安かったですから。「ブルーレイ」がいくら綺麗といっても、それ用の再生機器を買うのもソフト自体も高いですからね。

今はサブスクで映像作品を見ることの方が主流になりつつあり、「DVD」や「ブルーレイ」が今後どういう道をたどるか分かりません。彼らもいずれ「LD」のように消えていくのでしょうか。

ゲーム機からもディスクドライブが消えつつある今、メディアもどんどん変わっていくのでしょうね。


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