見出し画像

YAMAHA FGDP-30 使用2時間レビュー

僕は音源製作を「打ち込まないDTMer」として「全手弾き」で行っているので、指ドラムの向上はそのまま音源のクオリティに繋がります。

ということで今回、新導入した機材が『YAMAHA FGDP-30』


2023年秋に発売した比較的新しい製品です。

あの天下のヤマハが“フィンガードラムに特化した専用マシン”として売り出し、界隈で話題沸騰、実際にバカ売れで今も品薄が続いてたりしますね。


と、いうわけでそのFGDP-30、届いて2時間位触っての印象を書いてみます。
細かい設定とか機能はまだ理解していない段階での、ざっと使ったインプレとなります。

■叩き心地、音色は文句なし!!

他社の同系統の製品はDJのトラックメイクやパフォーマンス狙いだったり、DAW音源のコントローラーとしての意味合いが強く、音源内蔵で一般ユーザー向けの『フィンガードラム専用機材』というと比較対象がほとんどなく、私自身がそっち方面初体験ということを前提に。

『流石ヤマハ』で、音色、操作性、パッドの反応等は非常によく出来ていると思います。
この価格帯で“自分の力の入れ方”に対し、しっかり音量の強弱が追従してくる感じが気持ちいいです。

パッドの大きさも大きすぎず、小さすぎずでいい感じ、かなりテストを繰り返して行きついた配置という印象です。

価格を考えたら、このサウンドと操作性は凄いと思います。

この機材の本来の目的「指ドラム」という所に絞れば文句なし!!、なのですが…えっと…そこ以外が…ですね…

■流石にディスプレイ無しでは…

上位機種のFGDP-50にはディスプレイがありますが、FGDP-30は画面的なものは一切ありません…

FGDP-50



先述のように『楽器』としてのサウンド・操作性のクオリティと価格(2万台)を考えたら驚愕のコスパなわけで、その分他を削りに削った結果…だとは…思うのですが…

正直…2~3000円位高くてもディスプレイは欲しい

と感じます。

最低限、現在使っているキットの種類とクリックのテンポ位は視覚的に見たいです。

ちなみに、ディスプレイ無しでどうやってこれらを伝えるかというと…なんと…


メッチャ喋りますwww



キットを変えると優しく外国人のお姉さんが『なんばーつー、いーでぃーえむ』、テンポを上げると『わんはんどれっど、えいてぃーん』と、教えてくれます…



ウン…これはこれで癒されるのですが…“おねーさんぼいす”実装する手間があるなら…画面付けてくれねーかなぁ…苦笑

というかですね…この仕様…例えばライブで『曲の前半はヒップホップ、後半はラテンパーカッション』のように使いたい場合…キットを切り替えた時に会場中にお姉さんの美声が響き渡るのではないか?とwww

多分説明書をしっかり読むと対策はあると思うのですが…(説明書読まない人)


液晶が高価だとしてもスマホアプリを使ってBluetoothでコントロールできるように、とか何かしらやりようはあった気がします…


あと操作パネルが全部ボタン(これはFGDP-50もそう)なのですが…

機材の性質上、キットチェンジやテンポなど数値の幅を大きく変える動作が多くなるわけで…

“ジョグダイヤルがめっちゃ欲しい”です

長押しするとがーっと進むのですが、先述のようにディスプレイがないので”勘”に頼ることになりますw

その他、小さなことなのですがキット番号の最終に行きついた時に、もう一回(↑)ボタンを押しても「1」に戻らず、ここから(↓)ボタンを40回押さないといけない仕様はどうかと思います…



・外部出力、電源回りが…
ヤマハに限らず最近の機材に多いことなのですが…出力、電源回りが貧弱なんですよね。

『FGDP-30』『FGDP-50』ともに出力はヘッドフォン共用のステレオのピンプラグのみです、何なら最近の廉価版機材では標準仕様なのですが…。

これ通常は特に困るということはないのですが、スタジオやライブで使う場合などヘッドフォンとは別にフォーン端子のステレオアウトがあると安心感があります。

欲を言えばヘッドフォン側だけ音量を変えたりクリック音を返すなど出来ると、それだけで用途の幅がググんと広がるんですよねぇ…

電源は充電式でUSB(大量の在庫を抱えているのか?楽器周りは頑なにMicro USB Type-Bのままw)だけなのですが…

マニュアルを読んでもしっかり分からなかったのですが、これ「アダプタ駆動」しないっぽいんですよね…

「USB端子をつないだままでも動きます」と書いてあるのですが、どうもこれはあくまで「充電しながら使える」ということで、あくまで稼働はバッテリーの電力からだけらしい。


と、いうことは…コイツ…『充電バッテリーが無くなったら終わり』なの???

自宅でDTM環境に組み込むとか、ライブのセットに固定する場合などUSBと共用でも良いので、コンセントからのアダプタ駆動は必須だと思うのですが…


■見た目が…

上位機種『FGDP-50』は可もなく不可もなく、この手のフィジカルコントローラーとしては違和感のないビジュアルだと思います。


ただこの『FGDP-30』君…

いや…“シンプル”といえば聞こえがいいのですが…アップル製品とかの感じを狙ったのかなぁ…と思うのですが…えっと…どう見ても…


“小学校の音楽の授業で使う何か”


という印象ですww

むかーーしのMIDI機材を彷彿とさせますね。

ある意味『ヤマハらしい』…わけですが…苦笑




■『FGDP-30』まとめ

まず、ここは声を大の大の大にして言いますが、DAW連携とかライブ使用などちょっとでも本格的に使いたいと思う人は…

『絶対に上位機種のFGDP-50にしましょう!!』

色々と削った結果「必要なものまで無くした」と感じる箇所が多々あります…苦笑



ただ、僕のように

・DAW連携とかはせず、とにかく生ドラム替わりの『楽器』として使いたい
・お洒落とか見た目に無頓着
・お金が無い…

というタイプの人にはサウンドや叩き心地などには問題ないので、多少の使いにくさを感じてもそれ以上に楽しく使えると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?