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【Newギター!】Martin OM-28 Custom

と、いうことで10年以上ぶりにギターを購入しました。

今後アコギに関して言えば、遊びで安いのを買うことがあっても、宝くじでも当たらない限りこれがラストとなる気がします。

まぁ現在の自分の年齢から言って、弾く期間は実質あと30年あるかないか位ですからね…いわゆる“一生もの”の一生はそんなに長いわけではないんですが…(寂。


と、いうわけで購入したのは…

Martin OM-28 CUSTOM

経緯などモロモロは別記事にしますが、とりま個体の紹介・レヴューを。

シンプルに僕の頭の中にある“理想のアコギ”をほぼ具現化してくれている楽器です。
ある意味じゃ出来上がってみないとサウンドが分からないオーダメイド以上に、自分のイメージ通りの楽器と言えますね。

ちなみに、先にマイナス(と最初は捉えた)点を上げとくと唯一のネックは「縦ロゴ」でした。

基本「ギターの装飾はシンプルなほど良い」という嗜好なので、40系を買えない僻みを除いてもwどうもあの主張が強すぎると感じるロゴが苦手でして…

とはいえまぁ、考えてみるとその主な理由は、20代のころに感じた”何かオッサン臭い”というものなのですが…

自分、もう完全にオッサンやん

ということに気付き、縦ロゴマーチンの似合うナイスミドルを目指すきっかけとすることに決めました(嘘)

このギターのシェルの発色が抑えめであまりロゴが主張してこないのがいい感じなのと、せっかくのカスタムマーチンなので分かりやすい『カスタム感』があってもいいな…という気持ちに変わっていきました。

今では一周してむしろ気に入っているポイントになってますw

贅沢を言えばペグをウェバリーのオープンタイプにしたかったのですが、店員さんに『5万くらいかかるし音も変わりますよ』と言われたんで早々に撤退しました…苦笑


スペックシートは下記の通り

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BIRTH YEAR:1995
TOP: Engelmann Spruce (Option)
SIDE&BACK: Indian Rosewood
NECK: Mahogany (1-Piece / V-Shape)
FINGER BOARD: Ebony (Original)
BRIDGE: Ebony (Original)
TRIM: Herringbone / Ivoroid
ROSSETTE: Herringbone / Black and White Cell (Option)
PICK GUARD COLOR: Tortoise
POSITION MARK: Snowflakes & Cat's Eye - Abalone Style-45 (Option)
TUNER: Schaller / Gold - Plated Martin (Original)
BRACING: Scalloped-X
NUT WIDTH: 43mm
SCALE: 645mm
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「自分がマーチンにオーダーするとしたら」と仮定した場合に、先述のロゴとペグ以外は“ほぼそのままこうする”という仕様です。

せっかくなら”他人と被らない物を使いたい”と思うので、他人様がオーダーしたものとはいえ、オンオフのカスタムもので(おそらく)世界に1本だけの仕様というのは大満足です。


サウンド、弾き心地的なノーマルとの大きなカスタムポイントはトップ材のイングルマンスプルースとネックが43mm幅(元々のOMはもっと広い※)のVネック仕様ということでしょう。

※レギュラーのOMモデルは最近43mmで統一されたらしいです

結果的に現在販売されているジョン・メイヤーモデルとほぼ同スペックになっていたりします(試奏している時に店員がメイヤーメイヤー言ってきて正直そこはちょっとウザかったw)

これは想像ですが…

製造年である1995年はマーチン初のシグネイチャーモデルである『000-42 EC』が限定生産された年。
ネック長がOMということを除いてはヴィジュアルがこのクラプトンモデルに酷似しているので、どちらかというとECを意識してオーダーされた楽器だと思います。

ワタクシ、クラプトンは超大好きですが、シグネイチャーモデルはこっ恥ずかしくて使う気がしないので、神様と丁度いい距離感ということも気に入っています。

ピックガード周りの弾き傷などを見るに前オーナーはギタリストではなくシンガー寄りの人だった気がしますね。
このクラスのマーチンを選ぶレベルのギタリストが弾いてたら、サウンドホール周りにあのピック傷は付かないと思うので…苦笑

ピックアップを乗せていた形跡もあるので、ブルースシンガーがライブで激しくガンガン使っていた画が浮かびます。

仕様的にはざっくりいうとOM-42からボディラインに沿って入れられるシェル(貝殻)インレイを取った感じ…というかOM-42のネックとOM-28のボディをがっちゃんこしたと言った方が早いですかね…苦笑


先述のように「ギターは地味なほど良い」と感じるので40系の“キラキラ感”は苦手です。
単純にインレイって音質以外のところでグググーーンと価格が上がるのでね…(ご存じのように40系は基本100万オーバー汗)。


ネックに関してはマーキスやオーセンティックなどのヴィンテージクローンのモデルはネックが太いことが多いので、43mm幅のVネックは軟弱なワタクシには非常にありがたいというのも購入の決め手となるポイントでした。

スノーフレーク&キャッツアイ


『地味好き』というのを早速ひっくり返しますがw、ネック装飾に関しては、サイドバインディングとスノーフレーク&キャッツアイのポジションマークは大好物なのでここも『オーダーしたの俺だっけ?』レベルで自分の嗜好通りでした。


あっ…ここで話が逸れますが…

中古アコギで「ネックを削って細く(薄く)した」という改造があるものは絶対にやめた方がいいと思います。

こればっかりは今まで試奏してきた経験則で100%ダメです…それもジャランとコード鳴らしただけで「ないわー」なるレベルがほとんど…
逆に言えば「弾きにくいから細く削る」という改造もやめた方が無難だと思います。


話を戻して…見た目の次に重要なw”音”について。

「トップ材の差がなんちゃら」「製造年代がなんちゃら」「グレード8のプレミア…」的な話にはあまり興味が無いのでざっくり割愛w

これは後に別記事にしようと思いますが、マニアが大好きなトップ材の違いだなんだ…これに関しては…

プロギタリストや楽器屋店員、著名コレクターなんかを集めて厳密なブラインドテストしたら、ほとんどの人が正月格付けチェックの石田純一状態になると思ってます。
CharやTakが浜ちゃんに頭はたかれかねない、と(やべぇ、メチャクチャ見てえw)

もちろん、ごく少数ガクトみたいな人もいるとは思いますけど…苦笑

なので「アディロンダックがなんだ」「やっぱりハカランダの」みたいな批評は「酒の肴」「暇つぶし」には良いですが、「楽器を選ぶ基準」としては話5%位で聞くようにしています…苦笑


そもそも、基本的にですね…

マーチンカスタムショップの音が悪いわけがないだろ

とw。

もちろん“全面的に”ではないですが、それでもネットでマウント取ってるマニア・コレクターや個人でリペア工房やってるオッサンのウンチクなんかよりは、マーチンの技術者の腕と耳、企業としての姿勢・プライドを信用しますw。

まぁそもそも、音は自分の中でどれだけ“グッと”来るか?という話ですしね。

これは店員さんの受け売りですが、アコギを選ぶ時は…

『ローコードをじゃらんと鳴らして、その音が自分に訴えかけてくるものがあれば、それが自分に合った楽器』

という基準は大正解だと思います。

スチール弦アコギサウンドの最大の魅力って「開放弦の響きの美しさ」にあると思うので、そこを基準に選ぶのは理にかなっています。

そんなわけでこの楽器…最初の”じゃらん”で…

グッとキまくり

でした。

ギターやっている人には分かると思いますが『離したくなる』『ずっと弾いていたくなる』感じです。

音質は個人の好みなので置いておくとしても、とにかく“音がデカい”w
自分の持っているドレッドノートより体感でボリュームがある音が出ます。

あとはサスティーンが長い、感覚的に「もう音が消えるかな」というところからさらにひと伸びしてくれる印象があり、この残響が気持ちいいです。

多分ヴィンテージ寄りとは逆の「若い・元気な音」という感じなので、そっち嗜好が多いマーチンフリークからは好かれない音かもしれませんが…苦笑

まぁ、あくまでそこは好みの問題なので。

もうひとつ購入モチベに大きく影響したのが、試奏していたら店内にいた他のお客さんに『いい音するねぇ~』と声をかけられたこと。

この人、僕が入店したときに試奏していて激ウマだったので、そういう上級者の客観的な声は非常に背中を押されました。

しかも、僕が弾き終わった後、その人がこのギターについて割とガチ目に店員に質問しだしていたので焦ったというのもあり…苦笑

あまりにタイミングが良くて、ちょっとだけ…「もしかして悪徳不動産屋がやるやつ?」思いましたw

最終的には店員さんにお願いして同系統で100万オーバーの楽器を出してもらい比較、それでも圧倒的にこれが好みだったので最終決定となりました。


さて、最後はリアルに…お値段

カスタムショップ製で縦ロゴ…

さぞお高いんでしょ~~~??

という印象があると思いますが…

これがね…

そーでもない

という(通販番組みたいになってきたなw)。


現行レギュラーのOM-28を新品購入するよりもずっと安いです(まぁ高いは高いですが…汗)。
色々調べましたが、ここ数年ではカスタムショップ製の縦ロゴマーチンとしては日本一安いギターだと思います(それはそれでどーなん?て気はするけどw)。

生粋の関東人ながら、僕は物を買う時の感覚は関西人気質で「高かったこと」よりも「安かったこと」を自慢したいのでそれもOKです。

ここに関しては現在、新品の急激な値上げに伴ってD-28マーキスの中古が新品のレギュラーD-28より安かったりする”捻じれ現象”が相場全体に起こっています。

『年式が浅く、無事故で走行距離も短いレクサスがプリウスより安い』そんな感じです。こんなの極度の潔癖症でもない限り、プリウスを買う理由が存在しないでしょ?

今後は徐々に中古の値段も上がっていくと思うので中古マーチンを買うなら今、というのはあると思います。


もちろん「安いには理由がある」わけで、それが自分の購入モチベにバッティングしないかを探る必要はあります。

まずカスタムされたトップ材であるイングルマンスプルースがイマイチ不人気というのがあるようです。
現在ギター界のトップを走るジョン・メイヤーのモデルがイングルマンということで、今後人気がアップしてくれるとありがたいのですが…苦笑

また、ハカランダ信仰の影響だと思うのですが、28系はトップよりバック材で人気・価格が決まるところがあり、このギターのバックがデフォルトのインディアンローズというのがプレ値が付かない大きな理由のようです。

あとは90年代の個体は、まだビンテージとはならず「築年数の経った中古」扱いで一番値が付かない時期みたいです。
ここは15年くらい前にはそんな感じだった70年代モデルが今や立派なヴィンテージ扱いなので「10年待てば…」という期待が膨らみますねw

その他、「傷多め」「クラック修正跡あり」など定番割安ポイントがありますが、この辺はプレイヤー的には全くのNO問題。

むしろ新品購入したときの「傷付けたらどうしよう…」のプレッシャーがないので弾く時に気が楽ですし、クラック補修は30年使っていればどこかトラブルが出てくるので「やっといてくれてサンキュー」てなもんです。

てなわけで、一緒に寝たいとか、いい年したオッサンがギターはじめたてのJKみたいな感情を持ってしまうくらい気に入っております苦笑。

しばらくこれ関連のマーチンネタになると思いますが、noteの執筆モチベにもなりますのでご容赦ください。


最後に…一応ツイートしたサウンドサンプルを張り付けておきます。

“クラプトンごっこ”がはかどりますw


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