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子どもの頃から、私は、ずっと整理ベタ

子どもの頃から言われていた…「きちんと片付けなさい」と。でも、苦手だ。整理整頓はうまくできない。熱中してしまうと、まわりのことや後のことは考えられない。その結果、部屋はゴチャゴチャになる。もう、性分として諦めるしかない。

大人になっても、デスクやテーブルに色々と置いてしまう。乱雑で、美観を損ねると叱られるが、いくつになっても、整理ベタは治らない。

世の中には、2タイプの人がいるのではないかしら。断捨離といわれる前から、部屋にあるものが少なくて、スッキリとしている人。一方、私のようになかなか捨てない人もいる。

本人としては、何がどこにあるか、分かっている。いま関心のあるものは、一段落がつくまでは、並べて置くのである。いや、一段落しても愛着があれば、身近にいてほしい。そんな気持ちかな。

住めば都92-2

スッキリが落ち着く人と、ゴチャゴチャが安心する人。これはもう、性格の違いというしかない。もちろん、共に住む人が正反対だと、もめ事は増えるが…。

住めば都も遷都する。住まいが大きくてそれぞれ個室が持てれば、タイプが違う家族同士でも、仲良く暮らせる。ひとまず、ゆとりのある空間確保に努めようではないか。


関沢英彦(文・イラスト)
発想コンサルタント。東京経済大学名誉教授。コピーライターをへて、生活系シンクタンクの立ち上げから所長へ。著書に『女と夜と死の広告学』(晃洋書房)『いまどきネットだけじゃ、隣と同じ!「調べる力」』(明日香出版社)『偶然ベタの若者たち』(亜紀書房)他。論文に「記号としての心臓 なぜ、血液のポンプが、愛の象徴になったのか」「映画に描かれた『料理』と『食事』の4類型」「月の絵本 無生物とのコミュニケーションを描いたナラティブ」(いずれも『コミュニケーション科学』)他。

東京カンテイマンションライブラリの関沢コラムより


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