クイーンズ駅伝優勝に触れて②/ひたむきに強くなりたい
昨年11月末のクイーンズ駅伝で、
2度目の優勝を記録した積水化学。
14人の選手が在籍する中、
実際に走れたメンバーは6人。
半分以上は、何らかの理由で走れませんでした。
走れなかった理由は、人それぞれ。
ただ、抱えている想いは同じ。
このレースを経験して、
次のステップに進もうとしているのは、
みんな一緒です。
実践的なレースを走れたことをプラスに
在籍1年目となる荒井優奈選手、
山賀瑞穂選手は、共に1/21(日)に行われた
選抜女子駅伝北九州大会を走りました。
2人とも、クイーンズ駅伝で走れなかった
悔しさを胸に、レースに臨みましたが、
課題の残るレースとなりました。
荒井「チームとしてはクイーンズ駅伝で優勝しているので、走れなかった選手中心に組んだチームで、どれだけ結果を出せるか意識して臨みました。結果はあまり良くなかったので、力不足を感じています。個人としては、実業団選手に限らず高校生にも負けてしまっているので、もっと良い流れで走れたら良かった。実践的なレースで走れたことをプラスに捉え、強い選手との差を埋めていけるように、頑張っていきたいと思います」
山賀「一昨年の12月に走った駅伝から1年以上経っていたので、すごく楽しみな部分がありました。長い距離に不安もありつつ、個人では頑張ったつもりですが、結果は目標に届きませんでした。ただ、10kmを走っている間も応援が絶えずあり、積水化学のチームとしての注目度の高さを感じました。でも、積水化学が強いチームと思われているのも、強い選手たちがいるから。『自分もそこに追いつこう』という気持ちがまだ足りない、とも思ったので、底上げできるように頑張っていきたいなと思いました」
積水化学としてのプライドを維持する
クイーンズ駅伝優勝を間近で感じて、
意識の面も、それぞれ大きく変わりました。
荒井「大学駅伝で何度か優勝を経験しましたが、レベルの差や違いを感じました。選手の中にはオリンピック出場選手もたくさんいて、大学とは違うレベルの高さや凄さを感じました。また、私は今回、従業員さんと一緒に移動させてもらいましたが、遠くから来てくださった方もたくさんいて、そういう経験も大学じゃできない。規模の大きさや、このチームいられるのは幸せなことだな、と感じるレースでした」
山賀「私は自分のチームで優勝するのが初めてだったので、まず、すごく嬉しかったです。今までの所属チームだと走るのが当たり前だったので、サポートに回ったからこそ学べたことが多くありました。やっぱりメンバー
は一人じゃ絶対に走れないし、みんなのサポートがあってこそ。それは大会だけでなく練習もそうで、支えている人たちが裏にいるからこそ走れるんだ、と改めて感じました。今回学んだことを、どんな状況になっても忘れてはいけないなと思っています」
来年こそは、自分自身がチームに貢献したい。
そのために何をすればいいか。
常に考えるきっかけになりました。
荒井「走る選手も故障だったり体調だったり、色々な要因で走れなくなることはあるので、絶対無理とは思わず少しでもチャンスがあると思って、追いかけていくのも大事だと思いました。選手同士一緒に生活していると、身近に感じることも多く、練習や生活面から学べることもたくさんあります。自分たちとここが違うんだと間近で感じて、プラスアルファの行動や身体作りにも活かせたら、 少しは近づけるかなと思っています」
山賀「今回、駅伝を走ったメンバーは、ただタイムが速いだけでなく『大舞台での強さ』を感じました。きちんと決めた大会で外さないのがすごいし、強い選手はみんなそう。それは”積水化学のチームとしてプライドを維持する”気持ちがあるからだなと感じました。そう考えた時、私はまだ意地やプライドが全然足りていない。まずは、その気持ちの面から変えていかなければいけないと思ったので、 練習中でも意地やプライドを持って、ひたむきに強くなりたいと思います」
自分で決めた目標に向かって
それぞれ今シーズンの目標を決めて
取り組んでる選手たち。
荒井「私は長い距離をやっていきたくて、この冬も10kmのレースが入っているので、少しずつ距離を伸ばしたレースに出ていきたいのが一つです。そして夏ぐらいには10000mで良いタイムを狙っていきたい。去年はあまり走れなくて出遅れてしまったので、この1~3月を大事にして、4月からトラックレースを走り、夏にタイムを出すのが目標です。それに向けてこの冬は、距離も含めて積んでいきたいと思っています」
山賀「私は今年、長い距離に挑戦したいと思っています。昨年は夏くらいまで怪我していて、みんなと合流できたのも秋の初めで、言われた練習をこなすのも精一杯でした。自分からプラスで取り組むのもできなかったので、もっと自分で距離を踏んだり、練習を考えてやっていくことが必要だと思っています。まずは怪我しないように練習量を増やして、日本選手権などの大会に出場することを目標に継続していきたいと思います」
クイーンズ駅伝優勝に触れて、
開かれたそれぞれの道。
その先が未来につながっていると信じて、
選手たちはさらに先へと進んでいきます。
文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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