私に任せて良かった、と思ってもらえるように/田浦英理歌①
クイーンズ駅伝2023では、
1区を走った田浦英理歌選手。
上りに強い彼女は、区間5位の力走を見せました。
でも、もともと、この区間を走る予定だったのは、
楠莉奈選手だったのです。
ちょっとびっくりしたメンバー抜擢
「クイーンズ駅伝の何日か前に、楠さんが足が痛いという話になって、走る可能性があるかもしれない、ってなりました。最終的には仙台入りして、試走してから決まったんですけど、元々メンバーには入らない予定だったので、ちょっとびっくりしました」。
気持ちの切り替えも難しかった中、
「チャンスだと思って、やるしかない」という
気持ちが彼女を前に動かします。
「メンバーから外れた時は、正直、気持ちも落ちてしまって。また次の試合で自己ベストを出せればいいかな、駅伝は走れないけど、また違う形で貢献できるかな、と考えていました」。
そんな心境で抜擢されたメンバー。
拭い去れない不安の中で、助けてくれたのは、
人生の先輩たちでした。
こんな応援される人になりたい
「木村さんが前回大会で1区を走っていたので、コースのポイントとかを書いて、手紙みたいにして渡してくださったんです。それを見て、 こうやって走ればいいやと思って自信になりました。楠さんとは、もう普通にいつも通りふざけたような。『まー頑張れ』って感じでしたね(笑)」
ただ、実際に楠選手は、付き添いとして、
1区を走る田浦選手のサポートについてくれました。
田浦選手も「本当に支えになりました」と話します。
「レース前に私が緊張しちゃったり、不安な顔をしたりするので、私の付き添いは大変だと思うんです。でも、楠さんが励ましてくれたり、勇気づけてくれて、スタートラインに立つことができました」
当然、走れなかった悔しさもある中、
いつも通り、明るく話し、
勇気をくれた楠選手に対して思ったのは、
「こんな人になりたい」という気持ちでした。
「楠さんは人柄もいいし、足も速いし、言うなれば”私が走らない立場だったとしても応援したい人”。私も走りたい気持ちはあるけど、正直、楠さんには走ってほしい。私もそんな『誰からも応援される人』になりたいなって、思ったんです。だから、楠さんに『私に任せて良かったと思ってもらえたらいいな』と、思って走りました」
自分も挑戦して強い選手になりたい
実際のレースでは、区間5位と
役割は果たした田浦選手選手。
ただ、五島莉乃選手(資生堂)の
圧巻の走りについていけず、
自身では「チームに貢献できなかった」
と評価しています。
「最初からついて行けと監督からは言われていましたが、積極的にいけませんでした。上りは得意な方なので自信をもって、それ以外の下りや平坦は集団に頑張ってついていった形です。最終的に遅れすぎたのは、自分としては貢献できなかったな、と思っています」
それでもチームの仲間たちが、
自分の遅れを取り戻してくれた。
満足できない中でも優勝できた。
その貴重な経験の中で、
来年こそは納得できる走りがしたいと、
田浦選手は考えています。
「選手もすごく強い人ばかりなので、見て学ぶことも多いし、それを見て自分も挑戦して強い選手になっていきたいと思います。今年できなかったことを来年はできるように、チームに貢献していきたいと思ってます」
➡VOL.2へ続く
文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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