蛇足について05『(小林製薬)について』

先ほど(小林製薬)と付けたところ『メロスは激怒した』なる薬の名前になった。イライラを鎮める安定剤的な薬だろうと思われる。あるいは、超強力な殺虫剤とも考えられる。
ところでこの(小林製薬)という蛇足はどんなものも薬に変えてしまう力を持っている。
たとえばとにかく明るい安村氏のギャグ「安心して下さい穿いてますよ」。これに(小林製薬)を付けてみる。

安心して下さい穿いてますよ(小林製薬)

見事なまでにギャグが小林製薬の商品になった。
この薬は忘れっぽい人の薬と考えられる。穿いているかどうか不安で仕方ない人を安心させる作用があると考えられる。また薬ではないが紙おむつと考えることもできる。
では別のギャグ、スギちゃんの「ワイルドだろ」はどうだろうか?

ワイルドだろ(小林製薬)

これは滋養強壮剤か精力剤である。やはり薬に変化する。
次々試してみよう。

グ~(小林製薬)

こちらは即効性のある鎮痛剤だ。

ちがうか(小林製薬)

物忘れが気になる人のための、記憶の精度を上げるサプリだろう。

なーに、やっちまったなぁ!(小林製薬)

これは飲み過ぎや二日酔いの薬だ。

あったかいんだから(小林製薬)

カイロ、温湿布、あるいは入浴剤か。

西川くんが気絶してもうた!(小林製薬)

気つけ薬だろうか。アンモニアの香りがしそうである。

右ひじ左ひじ交互に(小林製薬)

ひび割れの塗り薬。

あれ、声が、遅れて、聞こえてくるよ(小林製薬)

耳の薬。

ブラジルの人聞こえますかー!(小林製薬)

喉の薬。

パンケーキ食べたい(小林製薬)

ダイエットをサポートする薬。糖や脂肪の吸収を抑える効果がある。

ととのいました(小林製薬)

こちらは厳密ににはギャグではないが、ねづっち氏のお馴染みのフレーズである。(小林製薬)が付くと整腸剤以外考えられない。

悲しい時(小林製薬)

文字通り悲しい時の薬。メンタル系の薬と思われる。

もちろんギャグだけではなく、メロスのように小説の書き出しでも同様の効果がある。

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった(小林製薬)

酔い止め。

吾輩は猫である(小林製薬)

猫用の薬。

私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う(小林製薬)

台所洗剤。

このように短文を丸ごと別物に変えてしまう蛇足の効果については後述するとして、それも含めた様々な効果、そこから派生する発想法をメロスの書き出しを例に説明していこう。

つづく

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