日記01

2022/03/13(日)

池袋で花を買った。3本。本、で合ってるのだろうか。一輪挿しとか言うけど、三輪という表現にはなんだか違和感がある。

エルメスオレンジ。カーネーションの一種らしい。ピンクグレープフルーツのような色の花弁が何枚もついている。
ラナンキュラス。キンポウゲの一種。黄色い花弁がロールキャベツみたいに巻いている。これからもう少し開いていくんだろう。
マンゴーチャーム。チューリップ。つぼみの状態で売られていた。開花が楽しみなところだが今のままのこいつも結構好きだ。

花を買うついでに駅前を歩いていたら右翼の街宣車がいた。語気が強い。不快極まりないが、信念に基づいて真っ直ぐに行動する姿にはある種の羨ましさも抱いてしまう。右翼の人も一人一人生活があるんだろうな、サシで話したら意外といいやつらなのかな、などと思う。現在絶賛人間大好きモードなのでこういう思考になる。俺は人間が大好きなんだと思い込もうとしているだけなのかもしれないが、今のところはとりあえずそれでいい。

部屋に花を置くことになんの意味があるのかは正直よく分かっていない。ひとつ鮮明に覚えているのは花を手に提げて歩く帰り道、それはいつもと違う感覚で、少し浮き足立ったような気持ちで楽しくてしかたなかった。そういう出来事を祝祭と呼ぶことにしている。どうやら僕にとって祭りと祝祭はかなり別物らしい。祝祭の具体例:快晴、パフェ、3~4人ぐらいの飲み会。ささやかな幸せを祝祭と呼んでしまうきらいがあるのかもしれない。

花を置けば生活に生命力がインストールされるかなとか、養ってやらないと枯れてしまうやつらがいることで自分の存在を肯定できるかな、とか想像していたが今のところそういう兆候は見られない。けれども居住空間に少し色彩が足されたことでなんだか気分は明るくなっている気がする。

元来そこそこ花が好きなほうではあったと思うが、花を買うという行為となると自分とは無縁のように感じてしまっていた。いざ実行してみると案外かんたんで、それでいてこんなに楽しいのだから不思議なものだ。きっとこういう機会損失がいくつも眠っているのだろう。生活に変化をつけるという意味でも、慣れないことをやってみようと思う。時間もあることだし。

慣れないことをやってみるという点ではこの日記もそう。Twitterは言語ゲームの場なので記録に向かない。Twitterの作法では露出しにくい精神の記録として、気力の続くかぎり日記を続けてみるつもりだ。

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