僕の自動車教習所日記④

もうすぐ梅雨入りになると、教習所のフロントにあるTVでお天気お姉さんがそう伝える。
もうそんな季節かと色々考えながら授業が始まるのを待っていた。
学科や教習所内での運転にも慣れてきた僕はその日、S字クランクを走る事になりました。
僕に教習所のアドバイスをくれる先輩の何人かはこのS字クランクが難しかったという方が多かったのでとても緊張しておりました。
教官と所内の道を走り、S字クランクなんて道そもそもあるのかと疑問を抱きながら向かう。

無事、S字クランクについた僕は、早速走ることに。
緊張している自分とバックミラーで目が合う。
まるで大先輩の楽屋に挨拶にしに入る時の様な緊張。S字クランクに入る前に「失礼します、イノシカチョウの関本と申します」と言ってしまいそうになるくらい恐る恐るS字クランクに入っていった。
すると、S字を進んで行くと同時に恐怖心は薄くなっていました。
気づいたら出口に出ており、もう一度一周してS字クランクを走る。
難なくS字を進めていました。

なんであんなにビビっていたんだろうと思うくらい僕には簡単でした。
そのあとのL字クランクも難なくクリア。
細かいところは出来てなかったりする部分あるけど、とても上手です。
と教官お墨付きの言葉を頂き1時間目の授業が終わり2時間目も技能だったので続けて車に乗ることに。

2時間目は教官が変わり、60代くらいのおじさん教官に。
この方が中々言い方がキツイ方でした。
多分この人はユーモアだったり、キツイつもりでは言ってないんだろうけどそれでも中々な言い方でした。
僕は心が狭いので、イライラしてつい教官に「ちょっと言い方怖いですよ〜絶対女の子とか泣かせてきたでしょ〜?」
少し笑顔で突っつきました。
すると、その教官は黙り出し、少し俯きながら僕に「本当に…事故とか起こしてほしくないから…」と言われ無償に悲しくなった僕は「…でも…わかりやすいですよ」とフォローを入れしばらく無言で教習所を走りました。

僕は本当に大人になれないなと思いました。



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