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神学生による随筆「新年度に向けて ―人との関わり―」

コンベンツアル会P神学生


兄弟性において、「各個人がそれぞれ相手を尊重し心から関わっていくことが重要ではないだろうか」、そのことを強く考えたのは去年の今頃のことです。2020年3月、皆様の祈りと支えによって、わたしは終生誓願宣立の恵みを受けました。

その前の期間に終生誓願に向けた第二修練期を長崎で過ごしました。そして、終生誓願宣立が目前となった期間に長崎県の立山の黙想の家で黙想の機会を得ました。黙想の中で、様々な気付きをえられたのですが、その中で人と人が関わるということ、それも心から誠実に向き合うことが、兄弟性には必要なことだということを感じました。「人と積極的に関わりを持つ」こと、それを「こころから」行うことを大切にしようと考えました。

そして、ただ思うだけでなく、それを行動に移していくこと、修道会の中だけにとどまらず、積極的に広い意味での「外」にでて様々な人に関わることを目指そうと考えました。しかし、結論から言うと「外へ」という目標は現段階ではうまくいっていません。

そのことを踏まえて、ここからは反省タイムです。2020年度は世界的にコロナ渦という状況に陥りました。この出来事は多くの人が苦しみ、また私たちの生活にも影響を与え、これまでの生活とは一変した社会となりました。

私に関して言えば、学校に直接通うことはできずにリモート形式での授業になり、小教区内でのミサや集会の制限により小教区への奉仕もできなくなりました。外にでるという目標を持っていた私にとって行動制限という痛手を受けているわけですが、改めて振り返ると「制限」にかこつけて目標実現のための努力を怠たった自分に気付かされます。

人と関わるという目標の中で外に出て行くという行動を、コロナ渦の中にあっても、自分にできる範囲で、また、できる限りでの行動をしたか、またその努力をしたのかというと不十分と言わざるをえません。行動に移すことができなかったのは恥ずかしながら私の弱さに原因があります。コロナ渦の影響で色々な制約があったのは事実ですが、それを言い訳にして外に出て行こうという目標を行動に起こせなかったという事実を受け止め、反省したいと思います。

「人と心から関わる」という目標のもと、小さな私ですが、今の社会情勢の中でも人と心から関わるために私にできることは何か、何をすべきかを日々考え、神様への信頼と祈りのうちに模索し、得られたものを行動に移していくことができるよう努力をしていきたいです。

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