Midjourneyで日本の民間信仰を生成できるかどうか試してみた:その1「道祖神」
お絵描きAIで日本の民間信仰を生成するに至った動機
こんにちは、猫碑です。相変わらず石碑を見られずに、コンクリートジャングルでパソコンを触りながら過ごしています。
石碑が見られないなら…作ればいいじゃない(!?)というわけで、いろんな興味も兼ねて。神絵が簡単に生成できると話題のお絵描きAI「Midjourney」で石碑などなど民間信仰のものを作ってみることにしました。
英語ベースで作られているサービスなのであれば、他言語の文化、ましてや日本の民間信仰系のものを生成するのにあたってどういう呪文(プロンプト)を使えばいいんだろうというのは暗中模索の状態です。洋風のものを生成する呪文は世界中で共有されているみたいですが、日本の昔のものを生成している人はまだ少なそうですので、参考までにご覧ください。まずは道祖神でやってみます。藁作りの道祖神など、石以外のものは難易度が高そうなので除外します。
道祖神を生成しよう
「道祖神」はAIにとって未知(現状)
はじめに、何にも考えずに道祖神という単語を名指しで生成しました。ちゃんと英訳すると「Doso-shin」または「the guardian deity of travellers」になるそうなのですが、それらの単語を使っても全く見当違いのものが生成されます。
それもそのはず、道祖神というものをAIが学習できていないので人物としてしか表現できないようなのです。他にも中国の古い神「道祖」やアニメ「魔道祖師」の要因などがあるかもわかりませんが、とりあえずこれでは目的の道祖神は生成できません。
「God」ではなく「Deity」等にする
もう一点気をつけるべきなのが、道祖神は英語圏の「God」つまりキリスト教の神ではないこと。おそらく日本の神全般に言えることです。前にジブリの「もののけ姫」ドイツ語版を見たらタタリガミのことをめっちゃ「Devil」って連呼してました。日本人の感性だとびっくりですが、欧米圏の言語ではそういう認識のようです。
神性を持っているもの「Deity」や、「divinity」があるもの、などとするのが良さそうです。
石造物・石碑として扱う
そもそも「道祖神」そのものを指し示すだけではなく、「どのような特徴を持つ石碑であるか」をしっかりと明示したほうがいいみたいです。
石碑の詳細を指定する
石碑がどのような形状であるか、何が刻まれているかを指定します。
雰囲気を追加する
何かが足りない、綺麗すぎる。苔が足りないんだ。モサモサに苔を生やしましょう。
ついでに何か背景も。道祖神は昔ながらの集落の入り口に立っている、という情報を追加しました。いい感じ。ほぼこれで完成形と言えるのではないでしょうか。
道祖神のバリエーション
工夫すればさまざまなバリエーションの道祖神を作れそうです。これまで文字碑の道祖神ばかり作ってきましたので、双体道祖神と丸石道祖神も試してみました。双体道祖神は割と適当に作った割によくできています。丸石道祖神の方はまだ呪文の研究しがいがありそうです。
感想
だいぶいい雰囲気のものができて安心。より詳細を指定したりPhotoshopで加工すればもっといい画像になると思いますので、ぜひここに書いた呪文を活用してください。なお、私の石碑欲も多少満たされました。
今後も他の民間信仰系をいくつか試してみたいと思います。
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