映画ケアニンを鑑賞して在宅医療・介護・看取りを語る会
映画ケアニンを鑑賞して在宅医療・介護・看取りを語る会が水戸市で行われた。
映画を共通言語にしながら、自分自身及び地域と向き合う場。通常行われている"お話し会"が土台にあるが、今回は軸足を専門職に置き、ケアニンスタイルでの進行。
映画では主人公の若者が、なんとなく仕事として選んだ介護職であったが、徐々に職業意識が芽生えていくプロセスが描かれている。
それに倣い、住民が聞く側、専門職が話す側、「何故、福祉の仕事を?」と、自分を語ることから始め、喜び、悲しみ、地域への思いを語っていく、いつもの逆さまの進行。たまにはサイドチェンジしてみるのも楽しいものである。
入り方は変わっても、本音で語り合えるようになったのは、5年間、住民と専門職が育んできたプロセスがあるからこそ。決して表面的なものではない。
「Aさん(ケアマネ)のことご存知ですか?」と投げかけてみると、ほとんどの方が知っていた。まさに暮らしに寄り添っている日常が見えてくる。
一般的には、相談やケアが必要にならない限り職業的には出会うことはないが、こうして元気なうちから定期的に会っていると特別感はない。自分の周辺で"万が一"が起きても、すぐに連絡が取れる、安心感のある地域になってきた証である。
知識と意識のバランス、専門職だけでなく住民の方々と顔が見える関係性。コンパクトなことが集まり、地域全体へつながっていく。個のACPから地域のACPへ。これこそ水戸モデルと言える。
行政だけをあてにするのではなく、自分達の日常の延長に置いた民間連携スタイルは、全国の地域へも通じる。
地域づくりは継続なり。暮らしの中で育まれていく。