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ボールパークは健康文化の場づくり指針

建設時の社会背景、築年数、運営スタイルの異なる3箇所の野球場を巡った。

1神宮球場(明治神宮野球場)
1926年(大正15年)開場
日本で現存する球場で、甲子園球場(1924年)に次いで古い球場である。

2横浜スタジアム
1978年(昭和53年)開場
多目的スタジアムで、内野スタンドが移動し、ラグビー、サッカー等の他の競技に対応できる。

3Mazda zoom-zoom スタジアム広島
2009年(平成21年)開場
ボールパークとして、野球観戦以外の楽しみ方ができる複合型施設。

野球場は、時代によって捉え方が変わり、健康、運動、教育、興業、複合的商業施設に視点を置いた運営が行われてきた。
日本における最古の野球専用グラウンドは、1882年に「保健場」として開場された。

戦後7年間、神宮球場の名称はSTATESIDE PARK(1945年 - 1952年)と変更され、総合的なスポーツ文化のコンセプトが導入されたこともある。
しかし、フィールドの大きさ、スタンドの古さは、運営の限界を感じる。

横浜スタジアムは、昭和50年代には総合的なスポーツ交流文化を提案し、野球以外の多くのイベントを開催してきた。が、日常的なポテンシャルを感じず、関内駅前にある優位性をまだまだ引き出せていない。現在、改修中。

その後、雨の多い日本をカバーすることを踏まえて、ドーム屋根、人工芝フィールドの球場が開場された。

しかし、スポーツ本来のあり方や、多様性を鑑みて、屋根なし、天然芝の球場が復興採用され始めた。

マツダスタジアムは、メジャーリーグの球場に学び、日本初のボールパークとして運営。年齢層、地域性を超え、地方都市球場の成功例となる。
商業施設としての可能性はまだまだあり、周辺施設とのエリア展開によって一大商業空間となり得る。

地方都市でのボールパークは、今後、日本各地で検討され、ますます多様化していく。野球の試合だけでなく、ライフスタイルの提案としてのエリアマーケティングが必須となる。

大正、昭和、平成、そして新時代に開設予定の北海道ボールパークが開場されることは、地域経済においても大きな指針となる。

ボールパークは、野球場という専門施設から、ライフスタイルという総合施設としての捉え方を生み、他のプロスポーツも含め日本発の健康文化の場づくりのコアコンテンツとなる。

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