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家屋の実力、自分自身の心の調整力

古民家再生、空家の活用と、放置されていたものに新たな息吹を与えることがこの数年、潮流となってきた。地域にとってはまちづくりを再考するよいきっかけになりつつある。様々な分野の事業者業や若者が目を向け、どんどん新しい発想で手を加えている。一時のブームに終わらせないためにも、着実な道をつけていただきたい。

しかし、地域活動で注目を集めるのはほんの一瞬だけ。殆どは地味でイメージ通りにいかない時間である。地域のリズムに苛立ってはいけない。諦めず続ける忍耐力と、小さな喜びをエネルギーに変えれる素養と努力がいる。

そもそも、何故長年空き家だったのか、しっかり分析して事を起こしていくことが肝要である。ぱっと見のイメージや思いつきで行動しても続かない。その土地、家屋の実力を過大に評価してはいけない。

賑わい、静けさ、様々な暮らし方を求めて数十年前に建てられてきた。その文脈の活かし方を探ることである。とは言え残すことだけがゴールではない。家屋にも運命がある。

事業を仕掛けるのであれば、空間をどうこう言う前に、やる内容が着実に続けれるかどうかである。

移住を含めて考えるのであれば、自分自身としっかり向き合い、イメージどおりでなくても心の調整ができるかどうかである。

再生活動を始めたけれど、いつの間にか再び空き家になっているところもある。最初は行政からの補助金でなんとかなっていても、制度がなくなれば再びシャッターが降ろされていたりする。

地権者との諸問題もあるが、再生の見極めが重要である。そして、不便さを楽しめるかどうか。収入が不安定でも耐え得るかどうか。家族の喜びにつながっているかどうか。居住生活、事業運営共に体と心の調整能力が必要である。

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