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コミュニテイと在宅医療の関係づくり

今年4月、琉球大学いばらき会寄付講座により水戸へ赴任し、早6ヶ月が過ぎようしています。
 今回のプロジェクトは「水戸市内でのコミュニテイと在宅医療の関係づくり」。初めてのテーマでしたが、これまで経験してきたコミュニテイベース事業の進化形と捉え、挑戦させていただくことにしました。
 医療行為が必要となった時、通院、入院に加え在宅医療が選択肢の一つとして加えられるようにしていく意識づくり。それにはコミュニテイとの関係づくりがまず第一と考え、まちを見て、地域コミュニテイの方、在宅ケアネットワークの皆さんと話をすることからスタート。
 当初、水戸は閉鎖的、知らないものを簡単には受け入れないと、随分聞かされていましたが、内容が地域で必要とされるものでしたので予想に反し耳を傾けていただけました。
  ゴリ押しをせず、世間話に立ち寄ることから顔を覚えていただき「コミュニテイと在宅医療のお話し会」の開催へとつなげて行きました。会の趣旨も徐々に理解され、現在では数カ所の地区センターで行わせていただける様になりました。
進め方は、参加された皆さんが、これまでの健康、生き方を振り返り、地域をみつめ、これからどうありたいのかを考えてみるスタイル。情報はもとより、地域で安心して暮らしていけるよう、行動へのきっかけとなるようにと思いながら行っています。
 とはいえ、制度等で決まっているものではありません。選択するのはご自身。いわば自分で創る物語。また、専門職の方にも積極的に話しに加わっていただき、地域で顔が見える関係づくりをすすめています。最近では、参加いただいた方の声からコミュニテイ側から開催の要望をいただくようになってきました。
 今後は、会を繰り返し行いながら具体的な連携、個別相談の対応を深めていき、地域で必要不可欠な存在となり、コミュニテイと在宅医療が寄り添う関係ができればと思います。
 住民に安心感が広がり、事業者は安定した経営ができ、行政はバランスよく地域を支えていけるコミュニテイ空間の実現を目指して。(文 関原宏昭)

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