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ヘルスラボの挑戦

松本市の中心市街地にある複合ビルの1階に、ヘルスラボがオープンして一年が経過した。魅力的な街区でのヘルスコミュニティ挑戦は、大きな可能性を秘めている。

そもそも、位置する通りは大正、昭和期から続く薬局や医院が点在し、土地の持つ力に保健医療福祉の流れがあるエリアで、しかも複合ビル上層階には地区公民館が入居しているように、必然的に安心感を持っていただける、いわば"地域の健康の顔"となる場所である。

偶然にも、4年ほど前にこのビルを管理する組合の方を訪ね、地区、建築物の生い立ちを伺っていた。マーケティングと文化を見渡す、いわゆる目利き作業である。
当時、感じていたのは半径1キロメートルの中にあるコミュニティ(住民、会社、商業施設、寺社等)を編み込むことで、この地域のことをすすめるのであるが、その先に日本全国へ広がる"ヘルスコミュニティのプロトタイプ"ができるのではなかろうかということである。

松本ヘルスラボは、市が事業主導し、支援の一般財団法人が運営する組織で、会員制度を設け、企業と会員の方との協力により、健康寿命延伸都市・松本を実現し、健康づくりと産業創出の両立を目指したプロジェクトを行っている。

運営する形態、アプローチの方法は違えど、目利き作業で感じていたことは、同じ方向にある。
ソフト&ハードの評価は、1〜2年で出るものではないが、地区、地域なくして成功はない。この街区の歴史と織り成すことで未来へつながる健康文化が生まれる。

生活空間と商業空間、そして公共空間の混在している街区。いろいろなアプローチが考えられる。継続していくことで、味が出る。
発信性を含め、ヘルスコミュニティの運営には、ベスト立地の一つに違いない。

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