『メル・リルルの花火』第8話をみました

【芝居のポイント】
現実とリンクする

【公演概要】
おぼんろ第18回本公演『メル・リルルの花火』
語り部:末原拓馬、さひがしジュンペイ、わかばやしめぐみ、高橋倫平、黒沢ともよ、田所あずさ
ムーブメントアクター:渡辺翔史、坂井絢香、山城秀彬、miotchery、堀田聖奈、権田菜々子
公演期間:2020年4月17日(金)~26日(日)
劇場はオンライン(公式YouTubeチャンネル):https://www.youtube.com/channel/UC5gxLbqTgaKOcfOI2k0CIJQ
公式ホームページ:https://www.obonro-web.com/16-1

2020/04/22/19:00開演観劇

全14話の物語が8話目にさしかかり、いよいよ三つの世界が本格的に混ざり合ってきた。語り部がいる森とベズロウの塔の中、そしてそれぞれの幽霊の物語。

私は映像が見えていないので特に『ベズロウの幽霊たち』の物語をあまり感じずにここまで進んできたような気がしていた。けれど、物語同士がリンクしていく中でベタボレとハナザカリの関係性がみえてきたり「イロアツメのお爺さんって郵便やさんみたいな感じかな」と思うと、私の中の幽霊たちが立体的になってきた。

『メル・リルルの花火』の中の物語も混ざってきたが、ここにしっかりと現実が溶け込んでいるのも興味深い。この芝居に限らずあるいは小説でも、ファンタジー、嘘の世界の中に自分なりに真実をみつけたとき面白いと思える。この『メル・リルルの花火』には特に今をたくさん発見する。人が集まってはいけないと命令が出ているというベズロウ、だから祭ができないという悔しさ、寂しさはこの芝居をみている参加者がまさに感じていることだと思う。迫害されたメル・リルルと争いが起こるという背景には今もなお絶えない民族紛争を思い起こす。現実との共通点をみつける度、何か希望を持ちたくなって「ハッピーエンドだと良いなー」と思う。

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