『メル・リルルの花火』第10話をみました

【芝居のポイント】
希望を持つ

【公演概要】
おぼんろ第18回本公演『メル・リルルの花火』
語り部:末原拓馬、さひがしジュンペイ、わかばやしめぐみ、高橋倫平、黒沢ともよ、田所あずさ
ムーブメントアクター:渡辺翔史、坂井絢香、山城秀彬、miotchery、堀田聖奈、権田菜々子
公演期間:2020年4月17日(金)~26日(日)
劇場はオンライン(公式YouTubeチャンネル):https://www.youtube.com/channel/UC5gxLbqTgaKOcfOI2k0CIJQ
公式ホームページ:https://www.obonro-web.com/16-1

2020/04/24/19:00開演観劇

この芝居には4つの物語が進行していると思うのだけれど、10話目は特にドキュメンタリーの物語が大きく転換したと感じた。

今までのドキュメンタリーでは通常の上演からマルチアングルで生配信する形態へ切り替えた軌跡を追っていた。私は実際4月の頭ぐらいにこの上演形態変更のお知らせを読んで、こんな状況でもおぼんろは公演をやってくれる、と小踊りせんばかりに興奮したのを覚えている。がドキュメンタリーは今回から、さらに状況が悪化した第2曲面に入った。観客だけではない。出演者が集まることも危険である、という厳しい判断をした時の言葉。「お客さんと約束をしていると思っている」「開演することが(参加者全員の)希望になると思う」拓馬さんのその言葉に涙が出た。実際私は今この物語に感動したり笑ったりして刺激を受けたことを、言葉に書くことで社会とつながっている。以前は外へ出れば他人とのおしゃべりや驚くような体験ができた。自分も世界の一部だと思えていたけれど、今はこの感覚が極端に少ない。大げさかも知れないけれど、この公演を観ることは生きる希望だと思うのだ。

10話では、本編(?)ペズロウの塔の中の物語でも、希望を持ち、誰かに願う、ということを大切に描いていた。物語も悲劇的な状況だけれど、現実の悲劇的な状況の中希望を見いだしてきたおぼんろの芝居、この先どう展開するか楽しみだ。少し遅れてしまったが、これから11話をアーカイブでみようと思う。

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