おかしな派遣会社と一流の会社と通訳
派遣会社、派遣先の会社、派遣される社員。
基本的に業務の命令は、派遣社員は派遣先に従うのが普通で、そのための地ならし(労働時間や条件)は派遣会社があらかじめやっておくべきことです。
当たり前のことです。
派遣社員は、派遣先の指示に諸々従わなければいけないし、何かがあっても直で意見を言ってはいけないことが多いのです。
しかし、とんでもない状況が起こりました。
今通訳で所属する派遣会社は、派遣先企業の就業規則を守るよう注意喚起します。
もちろん、当たり前です。
守ることも当たり前です。
それが一歩、判断しにくいことについては、
「それは派遣社員さん個人の判断にお任せしています。当社は関知していません」
と言う。
通訳というのは、外国語を話せる人が、趣味でやっている仕事ではありません。ちゃんと色々と勉強をして、経験も積んで、そして今の地位にあります。ちょっと英語がわかる、スペイン語がわかると言う人が、趣味で、あるいは力試しをしたくてやっているわけではありません。それは派遣会社だって当然認知しているべきです。
ところがどっこい、です。
「来週末、あしかがフラワーパークへ藤の花を見に研修生を連れて行くんだけど、一緒に来てよ。来てくんないと喋れないしさ」
しかも、もちろん業務外です。つまり、出勤扱いにはならない。理由は「プライベートだから」。そして、マネージャーと研修生と私。いったいどれだけ私は喋りっぱなしになっちゃうわけ?
ここは藤の花のソフトクリームがうまいんだよ
ひたちなかの公園もネモフィラが綺麗だよ
これって私が無料で通訳するのですね?
バスの運転手に、免許があるからプライベートで無給でバス出してどこか連れていってと言いますか?アーティストにカラオケへ行って、タダで歌ってくださいって言いますか?
冗談じゃない。
そして、問題は通訳の派遣会社です。
私が日本を代表するトップ企業の仕事で行ったA社。会社の人は一切通訳をプライベートなお付き合いに誘ってきませんでした。飲むどころか、食事も一回も行きませんでした。誘われませんでした。一度研修生が誘われていた場面に一緒にいた時、「ご一緒しましょうか」と言ってみたら、
「通訳さんは業務になっちゃうから誘ってはダメなことになってて、ごめんなさい」
素晴らしい。
全く残念じゃないのです。
むろん、私たちだって日本人の人だけが行く飲み会とかなら全然問題ない。逆に行きたいくらいです。また、スペイン人だけが行く飲み会なら、喜んで行きます。
でも日本人とスペイン人が一緒に行く場には、はっきり言って行きたくない。だって通訳になるこちが目に見えているから。
それをB社の総務課は
「プライベートなことはお任せします」
とバカなことを言うのです。
とある立場のある人の誘いを断ると、明らかに態度が冷淡になり、わざわざ研修生の場所に来ても、あえてこっちに話しかけてこない。
そしてB社の通訳派遣会社にこれを相談すると、プライベートな付き合いは特に制限しませんとかなんとか言うのです。
A社とは大違い。
B社の方が大きいんですよ。なのにこのグレーゾーンを極める対応。
そして、私があまりにも文句を言うので、派遣会社から総務課に行ってもらったら、その総務課の人がわざわざやってきて、
総 「会社の人になんか無理やり誘われたりしていない?」
私「特に、無理やりはないですがお誘いがあって、時間が無ければお断りしています」
総「なんか誘いがあっても断ってね。断って全然いいから」
私「はい、ありがとうございます」
総「プライベートはともかくだけど、行く必要ないから」
ほぼこの文面通りの会話です。わかりますか?
「プライベートはともかく」
このおっさん、しばいたろか!と思いました。
世界の企業、日本一の企業倫理は、少なくとも内向きには私たち通訳の人権は全く考えてくれない事がわかりました。
私はB社では未来永劫仕事はしません。
もちろんB社の派遣会社も。
くだらない。
質の悪い、どうしようもない文書を残していったろくでなしが採用されてったらいいのだ。
本当に心底腹立たしいが、契約は守るので、もうしばらくここにいます。それがちゃんとした大人の対応と思うからです。
そして今週末のことは全部記録して、ハラスメントで訴えてやろうか。