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仕事仲間と協調できない通訳

つい最近まで、とある企業の通訳をしてきました。今回はちょうど2週間の契約で、日本へ来たばかりの南アフリカ人に対する英語の通訳でした。

その企業はほぼマンツーマンの通訳で、ひとりに1人の通訳がつくというスタイル。初日には、約15名の通訳が集合し、企業の概要、担当エリアの説明などを受け、翌日からスタートとなりました。

今回は2/3ほどの人が、この企業での工場通訳は初めて。恐らく工場通訳もほとんどやったことがないと思われる人ばかりでした。そしていつものことですが、9割が女性でした。

みんなで一緒にチームワークで何かをしましょう、という仕事では(今回は)ないので、マイペースで良く、すごく気楽な感じだと思います。

しかし、です。
たとえラインに入った時にはマンツーマンで対応するにしても、同じ派遣会社から派遣されている以上、企業からは同じ会社の「同僚」と思われているわけですね。我々通訳の制服は目立つ色ですし。

ところが、通勤バスのバス停で並んでいても知らん顔。バスに乗り込んでお互いの存在に気づいても、目を逸らし特に挨拶もない。こちらから「おはようございます」というと、驚いたような顔で、「はぁ、おはようございます」と果てしなくミュートで返ってきます。

このような人たちが、いわゆる「外ヅラがいい」だけの人たちが、人前で能面みたいな表情でずっといるような人たちが、他人と接する通訳という仕事をしていることに心底情けない思いでいっぱいでした。

ひとりで、自宅で翻訳をしているならばいいでしょう。でも通訳は、外国人、周りの日本人のスタッフや仲間と一緒にやっていかなければいけないのです。彼女らはほぼ仏頂面で、恐らく研修生以外の人とはほとんど話もしていないと思われます。研修生とは公私の線を引きすぎていて、逆に研修生からクレームが上がっていました。

あの、あなたは何様なの?

そう思える人が今回は特に多かったです。通訳は、企業、受け入れ先、外国人がいてこそ成り立つ仕事です。何様のつもりなんでしょうか。

はっきり言いますが

わたし人見知りなんですー

という人は、やらないでほしい業種です。「あたし人見知りなんですぅ」と、自分の恥をなぜか自慢げに晒して、それを恐らく「恥」「欠点」とは思っていない人が多すぎるのではないかと思いました。

工場のラインに入る通訳なのに、なんとも小綺麗なスーツ姿で、ヒール状の靴を履き、ロングヘアーをだらぁーんと垂らしている、まるでバブルの時代から来たのかという人、自分と旧知の通訳仲間と固まって、一切他を寄せ付けない雰囲気のふたり、プライドは高そうだけど意外に英語が高校生な、「それで給料もらうの?」的な人。

あ、だからか…。他人と関わると馬脚を表しちゃうから、でもプライドが高いからそんなことは悟られたくないのか!

そういう人は家で翻訳でもやっててください。人前に出て「通訳です」などと名乗らないでほしい。「あたし人見知りなんでぇー」と言いながら髪の毛を人差し指でぐるぐるするなら家でやれ。

と誰かが言っていました。

…あ、WORDもろくに使えないのかな