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"今"と"過去"をつなぐ世界史のまとめ

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#教科書

【2024年版】世界史教科書 消えた用語、増えた用語:山川出版社・帝国書院の比較編

この記事の要約この記事は長い(約40000字)のではじめに要約を書いておきます。 以前、山川出版社の新しい世界史教科書の用語がどのように変化したのか記事を書いたことがあった。しかし、必ずしも単純に「増えた」「減った」と言えないのではないかという事実がみえてきた。 そこで今回は帝国書院の世界史探究教科書の収録語と、山川の収録語を比較することで、山川が収録しなかった用語とは何かをあぶり出してみることとした。 これによって、世界史の教科書にも多様な編集方針があり、その背後には

【いまどきの世界史教科書?】表記が変わった用語

前回にひきつづき、新科目・世界史探究の教科書(山川出版社『詳説世界史探究』)において表記の変更された用語を紹介します。 (旧)は最新版の『詳説世界史B』の索引項目で、(新)はそれがどう変化したかを示しています。 変更の理由は学説の変化によるものもありますが、その文字ほんらいの音や現地語の発音に忠実なものとするための措置も少なくありません。 マホメットと呼ばれていたイスラーム教の開祖が、1990年代以降は原音に近い「ムハンマド」に変更されたように、ヨーロッパ以外のアジア、ア

【全文無料】 世界史の教科書を最初から最後まで 【#世界史教科書完全攻略マップ】

世界史の教科書って、わかりにくいですよね。 複数の「エリア」が組み合わせられる構成は、難解な“取扱説明書”のようでもあり、時代によって揺れ動く落ち着きのない “パズルのピース” のようでもあります。 とっても合理的に設計されている反面、そのつくりがきわめてややこしいことはたしかです。 しかしながらそうは言っても、どうしても教科書を使って勉強をしなければいけない方もいるでしょうし、機会さえあれば小手先ではなく真正面からガッチリと通史を学んでみたいという人も少なくな