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"今"と"過去"をつなぐ世界史のまとめ

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#日本史

ニッポンの世界史【第4回】東洋史の「再発見」 : 宮崎市定・古代文明・トインビー

宮崎市定 「ヨーロッパは後進国だ!」  戦前の日本における東洋史は、中国史のウエイトが多くの割合を占めていました。  しかし、いわゆる京都学派の宮崎市定のように、アジアが世界史に果たした役割を重視し、アジアを射程にいれた世界史を描こうとする試みも、すでに戦前からありました。  たとえば、文部省の要請により宮崎も編纂委員として関わった『大東亜史』(未完)の冒頭部分をもとに戦後刊行された『アジア史概説』は、東洋史の学習指導要領(試案)でも参考図書に挙げられています。  オリエント

鄭成功とは、何者か? "今"と"過去"をつなぐ世界史 Vol.14

"今"と"過去"をつなぐ世界史(14) 1500〜1650年  台湾に「開山王廟」という廟がある。  鄭成功(ていせいこう)という人物が、オランダを台湾から駆逐したのを記念して、死去した1662年に創建された祠だ。  その後、1875年には清朝の大臣によって新しい祠が建てられ、1895年に台湾が下関条約によって日本の統治下に入ると、その翌年には鄭成功を祭神とする神社に改変、その名も「開山神社」と変更された。  さらに第二次世界大戦後、ほかの神社と同様、取り壊しの対象となり

【全文無料】総目次 世界史/日本史のまとめ

基本コンセプト  昔と今を、今と未来をつなぐ。  世界の中の日本、日本の中の世界をつなぐ。  世界史を26ピースに「輪切り」にし、 深く、たのしく、わかりやすく”翻訳”する。 コンテンツの一覧【1】ゼロからはじめる世界史のまとめ(世界史×ゼロから) 【2】同時に学ぶ! 世界史と地理(世界史×地理) 【3】世界史のまとめ × SDGs(世界史×未来) 【4】"世界史のなかの" 日本史のまとめ(世界史×日本史) 【5】世界史の教科書を最初から最後まで(世