ニッポンの世界史【第4回】東洋史の「再発見」 : 宮崎市定・古代文明・トインビー
宮崎市定 「ヨーロッパは後進国だ!」
戦前の日本における東洋史は、中国史のウエイトが多くの割合を占めていました。
しかし、いわゆる京都学派の宮崎市定のように、アジアが世界史に果たした役割を重視し、アジアを射程にいれた世界史を描こうとする試みも、すでに戦前からありました。
たとえば、文部省の要請により宮崎も編纂委員として関わった『大東亜史』(未完)の冒頭部分をもとに戦後刊行された『アジア史概説』は、東洋史の学習指導要領(試案)でも参考図書に挙げられています。
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