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「世界はジャズを求めてる」2021年12月第1週(12月2日)放送分スクリプト(出演 村井康司)#鎌倉FM

テーマ曲:What A World Needs Now Is Love/Stan Getz

こんばんは、毎週木曜午後8時からお送りしている「世界はジャズを求めてる」、第一週は音楽評論家の村井康司がお届けします。
番組の感想、リクエストなどは、鎌倉FMホームページの送信フォームや、ツイッター、フェイスブックなどでどしどしお寄せください。ツイッターでは、ハッシュタグ「#世界はジャズを求めてる」を付けていただければ助かります。また、Noteにもこの番組のページがありまして、番組の選曲リストや概要などをご紹介しています。Noteで、「世界はジャズを求めてる」で検索していただければ、私たちのページをご覧になることができます。そちらもよろしくお願いします!

さて、12月になりました。今回は、2021年に惜しくも亡くなった偉大なジャズ・ミュージシャンたちの曲をおかけして、彼らの素晴らしい活動を偲ぶことにします。

1月
1/11 ハワード・ジョンソン(79)
1/16 ジュニア・マンス(92)
1/17 サミー・ネスティコ(96)
サミー・ネスティコはカウント・ベイシー楽団のために名曲をたくさん提供しました。私が個人的にいちばん好きな「Freckle Face」を、1978年の日本公演ライブで聴きましょう。

M1Freckle Face / Count Basie Orchestra

カウント・ベイシー・オーケストラの「Freckle Face」でした。フレディ・グリーンのリズムギターが気持ちいいですねえ。

2月
2/9 チック・コリア(79)
チック・コリアの名曲名演はいろいろありますが、今日はちょっと変化球をおかけします。ノルウェーのトロンハイム・オーケストラとの共演作から、チックが偉大なピアニストに捧げた「Bud Powell」です。

M2 Bud Powell/ Chick Corea with Trondheim Jazz Orchestra

チック・コリアとトロンハイム・オーケストラとの共演で「Bud Powell」でした。

3月
3/9 村上ポンタ秀一(70)
3/17 フレディ・レッド(92)
3/18 ポール・ジャクソン(73)
村上ポンタさんの演奏、ごりごりのジャズを叩いている演奏を聴きましょうか。アルバム『リズム・モンスター』から、ハービー・ハンコックの「The Eye Of The Hurricane」と「Actual Proof」のメドレーです。

M3  The Eye Of The Hurricane〜Actual Proof/ 村上ポンタ秀一

村上ポンタ秀一の「The Eye Of The Hurricane〜Actual Proof」メドレーでした。トリオのメンバーは岡沢 章(el-b)、柴田敏孝(p, keys)です。
さて、次はポール・ジャクソンがベースを弾いているハンコックの曲を。ライブ・アルバム『V.S.O.P. ニューポートの追想』から、「Hang Up Your Hang Ups」です。

M4 Hang Up Your Hang Ups/ Herbie Hancock

ポール・ジャクソンがベースを弾いているハービー・ハンコックの曲「Hang Up Your Hang Ups」でした。この曲、ギター、ベース、もうひとりのギター、そしてドラムスと入ってくるイントロがめちゃかっこいいですね。

5月
5/8 カーティス・フラー(86)
6月
6/21 原信夫(94)
6/26 土岐英史(71)
原信夫さんのキャリアは70年を超えていました。今日は原信夫とシャープス&フラッツがオリバー・ネルソンに作編曲を依頼したアルバム『3…2…1…0』から、12音音階を使ったかなり過激なサウンドの曲「12音ブルース」をおかけします。

M5 12音ブルース/ 原信夫とシャープス&フラッツ

原信夫とシャープス&フラッツで、オリバー・ネルソン作曲の「12音ブルース」でした。アンソニー・ブラクストンという前衛的なジャズ・ミュージシャンのビッグバンド作品みたいなサウンド、原信夫さんの先進的な姿勢をよく表した曲だと思います。
次は土岐英史さんが亡くなる直前にリリースしたアルバム『Little Boy’s Eyes』から、スタンダードの「Beautiful Love」を聴きましょう。

M6 Beautiful Love/ 土岐英史

土岐英史のアルバム『Little Boy’s Eyes』から「Beautiful Love」でした。このアルバムは土岐さんのサックス、そして荻原亮、井上銘のギター2本だけ、というユニークな編成の作品です。

8月
8/24 チャーリー・ワッツ(80)
チャーリー・ワッツは自分のことを「ジャズ・ドラマーがたまたま世界一のロック・バンドにいるだけ」と語っていました。ワッツがデンマーク・ラジオ・ビッグバンドと共演したアルバムから、ローリング・ストーンズのヒット曲「無情の世界」「You Can’t Always Get What You Want」です。

M7 You Can’t Always Get What You Want/ Charlie Watts with Danish Radio Bigband

チャーリー・ワッツとデンマーク・ラジオ・ビッグバンドの共演で、ローリング・ストーンズの「無情の世界」「You Can’t Always Get What You Want」でした。

9月
9/16 ジョージ・ムラーツ(77)
9/28 Dr.ロニー・スミス(79)
ジョージ・ムラーツのベースは音程もリズムも正確で、ビッグバンドにも向いていました。前回もおかけしたサド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラの『New Life』から、ムラーツのソロをフィーチュアしたサド・ジョーンズの曲「Little Rascal On A Rock」をおかけします。

M8 Little Rascal On A Rock/ Thad Jones Mel Lewis Orchestra

サド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラの『New Life』から、ジョージ・ムラーツのベース・ソロをフィーチュアした「Little Rascal On A Rock」でした。
ドクター・ロニー・スミスも2021年にアルバム『Breathe』をリリースしました。そのアルバムの最後に入っている「Sunshine Superman」を聴きましょう。ここではイギー・ポップのヴォーカルをフィーチュアしています。

M9 Sunshine Superman/ Dr.Lonnie Smith

ドクター・ロニー・スミスのアルバム『Breathe』から、イギー・ポップのヴォーカルをフィーチュアした「Sunshine Superman」でした。この曲はイギリスのシンガー・ソングライター、ドノヴァンの60年代のヒットのカバーですね。

11月 
11/1 パット・マルティーノ(77)
11/18 スライド・ハンプトン(89)
パット・マルティーノは、ロック・ファンにもよく知られているギター・ヒーローでした。脳の病気で記憶を失い、リハビリでギターの弾き方を思い出した、という奇跡的なミュージシャンです。彼の代表作である『ライヴ!』から、まさに伝説的なソロで知られる「Sunny」をおかけします。

M10 Sunny/ Pat Martino

パット・マルティーノの『ライヴ!』から、ボビー・ヘブのヒットをカバーした「Sunny」でした。このソロ、本当に圧倒的で何度聴いても驚いてしまいます。
そして11月18日には、トロンボーン奏者で作編曲家のスライド・ハンプトンが89歳で亡くなりました。今日のお別れは、ハンプトンの編曲でトロンボーン奏者10人が共演するというとんでもないアルバム『World Of Trombones』から、セロニアス・モンクの「Round Midnight」です。

M11 Round Midnight / Slide Hampton

今聴いていただいているのは、スライド・ハンプトンの「Round Midnight」です。「世界はジャズを求めてる」、 12月第一週のお相手は、音楽評論家の村井康司でした。来週の進行役は、音楽書籍編集者の池上信次さんです。
では来週も木曜午後8時から、鎌倉FMにチューンインを! またお会いしましょう!

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世界はジャズを求めてる」は鎌倉FMで毎週木曜午後8時から1時間(再放送は毎週日曜昼の12時から)、週替りのパーソナリティが、さまざまなジャズとその周辺の音楽をご紹介するプログラムです。

進行役は、第1週が村井康司、第2週が池上信次、第3週が柳樂光隆、第4週がeLPop(伊藤嘉章・岡本郁生)、そして第5週がある月はスペシャル・プログラムです。

鎌倉FMの周波数は82.8MHz。
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https://www.jcbasimul.com/radio/768/

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