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奈良暮らしスタジオ 夏のOPENデーのお知らせ

奈良暮らしスタジオでは、下記日程で「烏梅」体験OPENデーを行います。

「烏梅(うばい)」は、梅の燻製です。染色に使ったり、煎じてお茶にもします。

奈良・月ヶ瀬梅林は、昔、上流階級の女性の口紅や頬紅を作るため、紅花染めのために梅の木を植え、烏梅を作っていたと伝わります。その烏梅を700年以上の伝統的な製法で作るのは、現在、一軒残っているのみ。

珍しい貴重なものです。
暑さを払うべく、烏梅を煎じたお茶を試してみたいと思います。

◆日程 8月 月~木曜日 10:00~15:00 要予約
◆料金 500円

ご希望の方は、お問い合わせ欄からメッセージください。

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◆そもそも「烏梅」って何?

「烏梅」のことを知っている人は、大変少ないと思います。
だから、ちょっと知ってみるのが今回の体験OPENデーの目的。

先日、文化は「知っている」が大事なんだと聞き、納得しました。

音楽・ファッション・本・映画・暮らし方・言葉・地域、なんでも、同じものを「知っている」人同士は分かり合える。つまり、文化が同じ。

誰も「知らない」になると、その時点でその文化は途絶える。

奈良は、あらゆるものを、文化として、つなぎ続けている場所です。あらゆる、というのは、砂糖やお酒、風呂や、もちろん国の政治や医療だって、歴史をたどると奈良が始まりのものばかり。日本そのものを「知っている」のが奈良の文化なのです。

そうは言っても、ものには流行があります。時代に合った大流行や、大流行の後に途絶える文化もある。奈良は、あまり流行を気にしていなくて、大事なものは残さなアカン、くらいの構え。深く考えず、残っているものは大事に次世代に伝えてきました。

最近「烏梅(うばい)」を手に入れました。写真の通り真っ黒で、届いた袋を開けると、確かにほんのり燻す煙っぽい匂いがします。

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「烏梅」は、奈良・月ヶ瀬でただ一軒、作り続ける家があるからこそ伝わっている梅の姿の一つ。


いやいや。だって梅でしょ?とびっくりします。

私が手に入れたのは、6月。世の中「古くから伝わる梅仕事をやってみましょう!」と、瑞々しい青梅、または香り豊かな黄梅、それらを梅酒や梅シロップに仕込む情報が溢れる時期に、真っ黒の梅。

鎌倉時代頃から変わらない技術で、作る。
煎じたお茶は、漢方の感覚に近いと思います。
染めから生まれる、驚くべき鮮やかなピンクを、現代の染めのプロが、大事なもの、と受け継ぎ、烏梅を求めている。そう考えると、尊敬とともに、昔の女性の口紅への興味も湧き起こります。

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奈良暮らしスタジオは、奈良のことなら何でも分かる場所、が活動目的の一つです。
そこで、一度、烏梅のお茶を試してみたいと思います。
奈良に住む地の利を生かし、いち生活者として、烏梅を「知る」体験です。

興味を持たれた方は、8月のオープン日 どうぞ烏梅体験にお越しください。

追記1:冒頭の文化は「知ること」は、赤木かん子さんの講演で聞きました。膨大な量の本の流行を解説された時です。目ウロコ!最近、かん子さんの講演はZOOM配信で聞けることもあります。ご興味ある方はhttp://www.akagikanko.net/


追記2:現在、月ヶ瀬の農園では、今年の烏梅製作の佳境のようです。夏の風物詩、と毎日、製作の様子がインスタグラムにあげられています。

参考:
烏梅


伊勢半本店


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