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医師国家試験の薬まとめました

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記事一覧

医師国家試験お薬対策:ワルファリン

ワルファリンの機序(細かな止血機序は省略)・ビタミンKはグルタミン酸残基をγ–カルボキシグルタミン酸に変える酵素の補酵素です。

・凝固因子の一部(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)はN末端のアミノ酸がグルタミン酸からγ–カルボキシグルタミン酸となることによって活性型となります(γ–カルボキシグルタミン酸残基を末端に持つことでCaが結合できるようになります)。

・凝固活性のない(N末端がグルタミン酸の)Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ

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便秘と下剤について

☆便秘・便秘=排便困難型+排便回数減少型(もちろんoverlapあり)。
・回数が減少すると⇨便の水分がより吸収されて硬くなる⇨排便困難 となります。
・原因として癌や直腸瘤のような通過障害、括約筋の機能低下、神経性(副交感神経↓)、筋疾患や筋損傷(分娩時損傷など)、過敏性腸症候群、薬剤性(抗コリン薬やオピオイド、ドパミン作動薬やセロトニン受容体拮抗薬、Ca拮抗薬)、妊娠(プロゲステロン↑)などが

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医師国家試験お薬対策:ヘパリン(2021/11/15追記)

①医師国家試験で理解すべきこと
医師国家試験で出題済みの内容は、
(ア)適応
(イ)妊婦に使えるという点 
(ウ)検査所見への影響
(エ)血ガス測定で用いる
(オ)拮抗薬がプロタミンであること  です。

①–(ア)適応国試では肺血栓塞栓症(PE)や深部静脈血栓(DVT)の急性期、急性冠症候群(ACS)の急性期、抗リン脂質抗体症候群(APS)の流産予防が出題済み。他にもカテーテル検査の血栓予防やD

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医師国家試験お薬対策:アセトアミノフェン

みんな大好きカロナール、名前の由来は「軽くなーる」

医師国家試験対策として理解しなければならない点は
①小児のインフルエンザに使用可能
(というより、小児にアスピリンを投与するとReye症候群起こすから危険を知っておきましょう。)
②除痛ラダーの第1段階(NSAIDsも)
③拮抗薬はアセチルシステイン
④(余力があれば)機序 知っていれば解ける問題あり
⑤(余力があれば)中毒 step1や学内試

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医師国家試験お薬対策:メトトレキサート

⓪はじめにとても大事なこと。

「メトトレキサート」は一般名
「メトトレキセート」は商品名です

つい最近まで私は“methotrexate”の読み方が2通りあるんやなと変な勘違いをしていました。反省です…

医師国家試験で押さえるべきポイントは以下

①機序:直接は問われないが、知っていれば余裕の問題もある。
②適応:国試的には関節リウマチ、絨毛癌、脳腫瘍が出題済みだが、もっとある。
③副作用:

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医師国家試験お薬対策:イマチニブ

はじめにイマチニブについて医師国家試験対策としては、
①機序と適応:CML、Ph染色体陽性ALLを知っていれば今のところ問題は全て解ける

で十分です。本ノートでは参考までに

②チロシンキナーゼって?(CBTやStep1には出ているのでざっくりと知っておいてもいいかも)
③イマチニブの問題点
④(参考)第2世代薬、GISTへの適応
をまとめていきます。

①機序と適応疾患まずは111回の問題から

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医師国家試験お薬対策:ビスホスホネート

ビスホスホネートについて医師国家試験対策として知っておくべきことは以下です。
①副作用
⇨食道潰瘍は出題済み。腎障害はフラグあり、有名どころの顎骨壊死は知っておきたい?
②適応:ビスホスホネートには骨吸収抑制作用がある
⇨適応疾患は骨粗鬆症、高Ca血症、骨破壊亢進(多発性骨髄腫、転移性骨腫瘍、骨Paget病)など
③即効性はない

①副作用114D50 逆流性食道炎患者で休薬によって症状改善を認め

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医師国家試験お薬対策:アロプリノール

☆アロプリノール(商品名ザイロリック)

国試的には以下を知っておけば問題ありません
・尿酸生成抑制薬であること
・高尿酸血症や痛風の間欠期に使うこと
・Lesch−Nyhan症候群(⇨高尿酸血症をきたす)に用いること113D50 尿路結石の再発予防に有効な薬剤はどれか。
a アロプリノール
b サイアザイド系利尿薬
c チオプロニン
d ビタミン D 製剤
e ベンズブロマロン

正解は

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