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29. 子供によって親が変えられる

第8章 子育てによって自分も育つ
子供によって親が変えられる

 妊娠してから夫婦に起きる変化を考えてみましょう。
 女性の場合は、妊娠してから出産までの全期間、常に自分のおなかの中に子供を宿しているのですから、母親としての意識と自覚を強く持つようになります。
 そして親となった喜びと自信は顔つきまで変えます。女性が最も美しく輝く時は、母親となった時と言えるのではないでしょうか。
 これに対して男性の場合、おなかを痛めているわけではないので、初めて自分の子供を抱きかかえた時、それなりの感動はありますが、母親ほどの愛着はなく、「これが自分の子供か。小さくてなんだか頼りないな」というくらいの場合が多いのではないでしょうか。
 そんな男性も、夜中に眠い目をこすりながら二、三時間おきにミルクを飲ませたり、おむつを取り替えたりするなかで、だんだんと愛情が湧いてくるようになります。
 仕事で疲れていても、子供の無邪気な顔を見れば疲れも吹き飛んでしまいます。熱でも出ようものなら、さあ大変。徹夜で看病し、医学書を調べながらおろおろします。
 「子を持って知る親の恩」とよく言われますが、わがままで手の掛かる子供の姿を見ていると、かつての自分のことが思い出され、改めて親への感謝の念が湧いてきます。
 子供が生まれてからは子供が一家の主人公になり、親は自分の時間も取れずに子供の召し使いのようになってしまいます。
 子供を寝かせるために、自分の夕食を後回しにし、添い寝をしていて昼間の疲れからそのまま一緒に寝てしまい、夜中に空腹のために目が覚めたというようなことは、どの親も体験しています。
 そんな苦労があっても、子供が少しずつ成長して言葉を話すようになり、さらにいろいろなことができるようになってくれば、親は大喜びです。両親のそれぞれの特長が子供に現れていると、そのことを喜び、二人にはない個性を見つけては、結婚と生命の神秘に感動の声を上げ…続きはコチラ

(1) はじめに
(2) 人との関わり合い
(3) 愛はテクニックではない
(4) 愛に似て愛とは異なるもの
(5) 愛は信頼と安らぎと平和を感じさせる
(6) 欲しいと思う人からは逃げていく
(7) 異性間の情は引力で、愛とは別のもの
(8) 愛しているのは理想の異性像
(9) 情的欠陥を補い、人を愛せる人間に
(10) 愛は二人の間に生じる情的な力
(11) 結婚の条件とは
(12) 男性と女性では結婚の動機が違う
(13) 結婚するまでは肉体関係を結ばない
(14) 愛と性が分離する男性、一体の女性
(15) 肉体的な刺激だけでは本当の喜びはない
(16) 純潔を守った後に得られる夫婦愛
(17) 思春期最大の課題は性欲の問題
(18) 生命誕生の瞬間に知る性の尊厳性
(19) 家族と妻への愛が性欲をコントロール
(20) 衝突と和解を繰り返しながら夫婦らしく
(21) 結婚生活は人を愛する最高の訓練
(22) 努力なくして愛情は芽生えない
(23) 最愛の人と思って努力する
(24) 夫婦がそろって初めて完成した人格に
(25) 自由な愛の関係が必要
(26) すてきな夫婦になるための努力
(27) 人生という愛の道場で愛は成長
(28) 本当の胎教とは
(29) 子供によって親が変えられる
(30) 家庭内暴力や非行の原因は両親に
(31) 男性拒否症と女性拒否症
(32) 上司や男性に反発する人
(33) 母親に甘えられなかった場合
(34) 大切な祖父母、両親、兄弟との情関係
(35) 文学や哲学には愛についての解答がない
(36) 両親から愛されて愛の感性が育つ
(37) 相手のために無私になって尽くす
(38) 家庭は愛情を完成させるための道場
(39) 人間は人との関わりの中で幸福になる
(40) 神様が祝福する結婚
(41) ミニカウンセリング 愛と性の悩み①
(42) ミニカウンセリング 愛と性の悩み②
(43) ミニカウンセリング 愛と性の悩み③

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