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勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

肥後国平戸藩主・松浦静山の「ことば」

 以前ココで紹介した東北楽天ゴールデンイーグルスの名誉監督・野村克也氏も、自身の座右の銘として取り上げていたものです。実際には、江戸時代に肥後国平戸藩の藩主だった松浦静山という人が執筆した『甲子夜話』という随筆の中に記した「ことば」だそうです。
(※今から200年近く前に書かれたものです。)

 結果を伴う“勝負”の多くが当てはまる「ことば」だと感じ、私もこの心構えを大切にしています。
 うまくいったり勝負に勝ったりすることには【たまたま】や【偶然】や【ラッキー】があるけれど、うまくいかなかったり失敗したり負けたりすることには、必ず【落ち度】や【理由】があるはずだ!という考え方です。
 確かに、そう言われるとそうなんですよね。別に何も準備せずに臨んだもので偶然うまくいくことは”わりとある”ことです。適切な例えかどうかわかりませんが、それこそ【ビギナーズラック】なんて呼ばれるギャンブルでの成功なんかも、ある意味でそれにあたる気がします。そのくらい、「何も考えずにパッと臨んでみた結果、うまくいっちゃいました!」という出来事は多くあります。
 しかし、その一方で、うまくいかなかったことには、必ず何かしらの理由や原因があります。すぐに取り返しのつく理由や原因ならば、わりと簡単に次の挽回ができると思います。ただ、色々なことが複雑に絡み合っていることを考えると、失敗の理由や原因もそう簡単には解決できないことがあるかも知れませんね。それでも、逃げずに解決できるよう立ち向かう強い姿勢が大切なのでしょうね。

負けた試合も不正解の答案も、”そこから” が大事

 今日から続々とテストの答案が返却されていくと思います。点数に一喜一憂することも良いですが、そこで正解にならなかった問題に「なぜ?」を向けられる人たちであって欲しいと願っています。失敗に学び続けてたくましく成長した先には、きっと良い未来が待っていると信じて進みましょう。

 私自身、学生時代のことを振り返ると、【テスト=点数】だったなぁと深く反省しています。「〇〇のテスト、■■点だった!」という結果が全てだと思ってしまいがちでしたが、本来テストはそういうものじゃないんですよね…今になってみると、よくわかります。テストというのは、例えばその科目で学ぶ 1~10までの内容のうち、その期間に学んだ1~4までの内容をどのくらい理解できているかをチェックするための場です。だから、例えばそこで100点をとれたら「1~4の部分は完璧!良かった!」と思えばイイし、50点だったら「この中の半分が理解できていなから、もうちょっと頑張らないと!どこがダメだったんだろう…」と、勉強する場所を教えてもらえる。そのためのテストだったのに…当時の私と言えば、点数、点数、、、にしか考えが及んでいなかったんですね。お恥ずかしい。

 皆さんは、そうならないようにして欲しいと願っています。点数が全てじゃない、それよりもできなかった部分を知ることが大切!ということです。

今日の失敗は何だろう?

 毎日の生活に置き換えて考えてみても、きっと同じことが言えると思います。テストをしているわけではありませんが、毎日の暮らしを実践していると、何かしらの”失敗”がありますよね。ご飯をこぼした、人に怒られた、自転車で転んだ、友達とケンカした、…などなど。それだって、ただ単に点数だけにこだわるように「うわぁ、怒られたぁ…。」と終わってしまうか、それとも「なんで怒られたんだ?あっ、あそこで一声かけなかったからだ!」と理由や原因を掘り下げて考えてみるか、その違いは大きいと思います。

 特に、人間という常に変化している生き物同士の中で起きる”失敗”には、本当に色々な理由や原因や要素が絡み合ってきますので、正解は必ずしも一つに限定されないはずです。でも、考えれば考えるほど、理由となるようなものを見つけることはできるはずです。それこそが、自分が成長するために必要なものなのだと思って、どんどん前向きに失敗から学ぶ姿勢をもっていたいですね。

Thank you!!