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君が操縦席に座る「君」という人を守ってあげてほしい。

#しんどい君へ1  ジャングルポケット 斉藤 慎二さん

若者の自殺が増える傾向にある夏休み明けを前に、悩み、傷つき、苦しんだ著名人たちが、しんどい思いを抱える「君」へメッセージを送る。

読売新聞オンライン STOP自殺 #しんどい君へ
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/stop01/

 SNSやニュース等で目にしたことがあるかも知れませんが、この夏休み明けの時期の学生(特に小中高生)に向けて様々なアドバイスを示してくれているサイトです。読売新聞のオンラインサイト内の特集として、関連する記事を特集したり、専門家からのアドバイスを載せていたりして、そのキーワードとして【#しんどい君へ】というハッシュタグを用いているようです。

 その中で、ひときわ目を引くのは、著名人のインタビュー記事です。最近のものとしてYahoo!ニュースでも紹介されていましたが、お笑いトリオ・ジャングルポケットの斉藤慎二さんが、小中高校生の悩みに答える「斉藤さんの相談室」として、実際に寄せられた声に対して、自身の体験談も添えながらまっすぐな回答をしてくれていました。彼自身は現在、バラエティ番組などで視聴者を笑わせてくれる人気のお笑い芸人ですが、小中学生時代にいじめられた経験をもつ一人です。今はあんなにも人気者の彼でさえ、ちょっとしたキッカケで(むしろ何のキッカケもなくても)周囲からいじめの対象になってしまう経験があったんですね。そして彼はインタビューの中で、「いじめを両親に相談できなかったことをいまだに後悔しています。」とも話していて、37歳という立派な大人になった今でも、心の中には後悔の念を抱きながら暮らしているそうです。
 お笑い芸人としては、自分自身のそういう過去を打ち明けることが、もしかするとマイナスに働いてしまう怖さがあったと思います。『あの人、あぁやって笑わせてるけれど、元々いじめられてたんでしょ…。』と神妙に感じてしまったり、『無理してんのかなぁ、なんかかわいそう。』と心からネタを楽しめなくなってしまったりするファンや視聴者の姿も、少なからず思い描いていたはずだと思います。それでも、こういう場で勇気を出して体験談を打ち明けてくれて、更に今同じように苦しんでいる子どもたちへ自分なりにできることをしようと一歩踏み出してくれている。そんな姿を知って、私はむしろ彼を今まで以上に好きになりました(元々、結構好きでしたが。)。
 ぜひ、一度読んでみて欲しいと思います。

読売新聞オンライン #しんどい君へ  ジャングルポケット 斉藤慎二さんさんインタビュー
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/stop01/interview/20200702-OYT1T50170/

#しんどい君へ2  RADWIPS 野田 洋次郎さん

 そして、タイトルに掲げた「ことば」は、RADWINPS・野田 洋次郎さんのインタビューより引用。1年前に同じサイトで紹介されていたインタビューで、野田さんも自身のいじめ体験や親子関係の葛藤などについて語ってくれていました。
 昨年度の校内合唱コンクール(今年度はコロナの影響で実施できずにいますが…)でも複数のクラスで歌われた曲『正解』を作ったのは、この彼ですよね。NHKの企画『18祭(FES)』という番組を通して、1000人の18歳と共に作り上げた楽曲です。観たことありますか?

そう、『正解』の歌詞の中にも、まさにそういう若者なりの苦悩を真っすぐに受け止めて、「じゃあ、こうしていこうよ!」という彼なりのアドバイスが影響されているような気がしたので、紹介してみました。改めて歌詞も読み直してみると、本当によーくよーく考えさせられるものですね。

 さて、そんな野田さんが、このインタビューの最後に語っていた部分です。

「時間」を経ると物事は変化する。新しい景色が見える。
新しい角度が見えてくる。「今」とは違う未来がくる。
その時まで待てるなら待ってほしい、
全力で逃げてもいい、叫んでもいい、泣いてもいい。
君が操縦席に座る「君」という人を守ってあげてほしい。
読んでくれて、ありがとう。

読売新聞オンライン #しんどい君へ  野田 洋次郎さんインタビュー
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/stop01/interview/20190827-OYT1T50249/

 【君が操縦席に座る「君」】という捉え方、私はすごくしっくりきます。色々なトラブルや悩みに見舞われることも多くありますが、その時その時にちょっとだけ”一歩引いて”考えるテクニックとして、とても大切な姿勢かなぁと思います。もちろん、自分のことを無責任に投げ出すことは決して良くないかも知れませんが、目の前の問題に絶望してしまうよりもたくましい姿勢はもてるようになるんじゃなかなぁと私は思います。ある意味で、図々しく・図太く生き抜いていくことも、時には大切ですので。

 紹介した以外にも、沢山の著名人が真剣に答えてくれているインタビューは参考になるものばかりです。
 もし、あなた自身が悩んでいなくても、きっと周りで悩んでいる人の気持ちが分かったり、辛さが理解できたりするキッカケにはなるはずです。自分のためじゃなくても誰かのためになると信じて、ぜひ読んでみてください。

Thank you!!