2学年の振り返り

 本当は【今週のことば】をUPするだけと思って打ち始めたのですが、いかんせん修学旅行に関しての色々は語れることが多すぎたので、あえて一つの記事として残しておきました。掲示物のまとめは、また別の記事へ。

激動の2学年は、ちょっと数が少なめに…

 クラス替えを経て、2学年としての学校生活が再びスタートしました。2ヶ月遅れの始まりだった1年次とは違い、ある意味で”普段通り”の日程で始まったのは良かったことですが、やっぱり”普段通り”ではない1年間を過ごした皆さんは、ちょっとだけ大変そうだったり不安そうだったりした気がします。
 特に、例年もクラス替え直後には見られる『自分の教室に入らないで、旧クラスメイトと話し込む現象』に関わる人数がだいぶ多い上、時期が長かったのが、すごく印象に残っています。環境が変わったり人間関係を再構築したりすることに対して、それだけ大きな不安やストレスを感じていた人が多かった表れだと思い、職員室でも「心配だねぇ。」と話題に挙がっていました。

 そんなこんな始まりで、オリンピックも1年遅れで開催されたこの年。前半こそほどほどに掲示していた【今週のことば】も、後半はペースを落としてしまった印象です。やっぱり私は、個人的に年末~年明けにかけて仕事上での役割が重くなることに負けて、踏みとどまれなくなってしまうんですね…という言い訳です。

12月に予定されていた修学旅行

 そう、そしてこの2年生としての年末~年明けにかけては、とにかく「修学旅行」に関しての動きでギリギリでした。悔しい想いも、辛い想いも、ふがいない気持ちになることも、たくさんありました。でも、皆さん自身の方がもっともっと悔しかっただろうし辛かっただろうと思っていたので、それ以上に苦しそうな姿は見せないようにしていました。
 行けることならば、予定していた時期に予定通りに行きたかったですね。こればかりは”たられば”になってしまうので、当時は誰にも想像がつかなかったことだし、誰が悪いわけでも誰がミスしたと言えることでもないと思っています。でも、とある生徒から「こんなんだったら、3月にずらさなくたって今行けたじゃないですか!!先生たち、マジで馬鹿なんですか!?」と廊下で厳しく言われた時だけは、思わず呼び止めて厳しく言い返してしまったことを覚えています。
 12月の予定のままで断行しようとすれば、仮に直前で実施できなくなってしまった時に、延期できる時期に宿を抑えられる確証がない。そのことは、大規模な学校だからこその難しさだとも感じました。『他の学校よりも早い時期に決断して動かさなければ、仮に多くの学校が延期して実施できた頃にウチだけは入れないということにもなり得る。』という現実を知った時には、本当にもどかしい想いでいっぱいでした。「だったら、小分けにして実施してみては?」なども画策しましたが、やはり現実的に納得の得られる計画は立てられず、あとは日々コロナの新規感染者数の増減に一喜一憂する日々…そして、夏に激増し始めたた頃に、何とかして実施できる道を探るべく、延期するという決断に至ったわけです。あの当時は、秋以降に増えていくのか・減っていくのか、誰も見通しが立たず不安な時期でした。
 
 言いにくい「延期します。」を伝えること以上に辛かったのは、生徒たちが『どうせそうなんでしょ。分かってますよ。』とでも言わんばかりの反応だったことです。集会で伝えた時、それが一番ずっしりと堪えました。でも、当時の社会情勢を考えると、徐々に生徒たちの中に”そういうムード”が漂っていたことは、よく理解しているつもりでした。
 結果的には、3月にも再び増加した社会情勢を受けて、正式に「中止」となりました。本当に残念でした。それでも、苦し紛れかも知れませんが、3年生の夏に「修学旅行代替行事」を行わせてもらえるようになったのは本当に嬉しかったし、苦しむ中でも微かな望みを感じていける、今の時代ならではの喜びを感じられました。

 この件については、保護者の皆さんにも本当に本当に温かく支えて頂けていることをつくづく感じさせてもらえた出来事でした。一般的に、「〇〇のために積み立てします。」と集められた費用なので、「中止します!」と決めたら即座に全額お返しするのが筋です。半年後に代替行事を行う計画を示した時、「早く返金してくださいよ!行けるかどうか分からないんだから!」というご意見が多かったとしたら、たぶん実施はできませんでした。そりゃそうですよね、ご納得頂けない勝手な使い道になってしまうのだとしたら、実施せずお返しするのが当たり前です。でも、そのようなご意見はなく、むしろ『子どもたちのために計画してくれてありがとう!』と温かいご連絡まで入れてくださる保護者の方々が何人もいました。率直にただ嬉しかったし、それ以上に我が子の充実した学校生活を願う保護者の皆さんの温かい気持ちがすごく伝わる機会でした。
 だから、予算の半分近くを繰り越させて頂いて、代替行事を実施するなんていうことは、決して当たり前ではなかったのです。そこに至るまでに、いろんな方々の発想や発言や行動や想いが重なっていたことを、皆さんなりに想像して受け取ってもらえたら良いなぁと思います。だから、あえて卒業を前にして、書き残しておきました。
 


Thank you!!