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心のおまけ

同窓会長 赤井澤 孝子 さんの「ことば」

 先日木曜日(6/11)、マスク贈呈式での「コロナに負けるな!コロナにかかるな!」という温かいメッセージが印象的だったと思いますが、あの日お話しを頂いた同窓会長・赤井澤 孝子 さんの「ことば」を紹介します。
 就職希望者のインターンシップで生徒がお店でお世話になり、その際に数名の生徒へ向けてこのようなお話をして頂いていたのを、たまたま引率していた私も横で聞かせてもらいました。

 うちの会社では、”心のおまけ” をいつも意識するように話しています。それは、ただ料金を安くするとか一つ多めに渡すとか、そういう”おまけ”ではなくて、日頃から「人を励ますことができるようにしよう」とか「人のためになることをしよう」という姿勢で仕事に向かって、関わったお客様も社員同士も嬉しくなるような、そんな”心のおまけ” を意識するのです。
 私は今も時間がある限り店頭に立ってお客様に声をかけるようにしているのですが、例えばお店の前を通りかかった方に一言笑顔でご挨拶するのも、来店されたお客様にさりげなく声をかけるのも、仕事中にスタッフ同士で労うのも、そんな一つひとつが ”心のおまけ” を意識して自然に行っていることです。 

 もう10年以上の前のことなので言い回しまでは正確ではないと思いますが、このようなお話をされていて、その”心のおまけ” というフレーズがすごくしっくりきて、みんなにとって温かく優しい表現だなぁと感じてきました。
 「自分がどうしたい」ということ以上に、「相手が嬉しくなるように」という基準で考えているところが、販売業・接客業に限らず色々な分野につなげられる大切な心構えだと強く感じました。ただ仕事をこなすだけ、ただ役割をこなすだけだったら、きっと単純なのだと思います。それでも、”心のおまけ” を意識すると、『できるんだったら、もうひと工夫してみよう!』とか『これよりもうちょっと良くできるかも!』と、前向きに考えられるようになるはずです。
 もし、「自分が高く評価されたい」という目的だけでやっていることだったら、きっと『今は相手を言いくるめるために…ごまかすには…』と、不誠実な方法を安易に考えてしまいがちです。それじゃ、世の中は良くならない。やっぱり、その先に「相手が嬉しくなるように」という純粋でプラスな心構えがあるからこそ、人は誠実に前向きになれるものだと思います。

吉田 つぎ 女史 の命日にて

 さて、その同窓会長・赤井澤さんからのお話があった通り、本校の全校生徒のためにマスクを贈呈してくださいました。2月頃から簡単に手に入らなくなり、それでも感染防止のためには毎日必要になっているので、日々不安を感じていた人も多くいたことと思います。そんな中で、全校生徒のために安心できる数のマスクを贈呈してくださるという本当にありがたい出来事に、皆さんも嬉しい気持ちになっていることでしょう。
 私は直接お話ししたわけではないので分かりませんが、今回のマスク贈呈はおそらく、上に書いた内容ともつながってくることだと思います。赤井澤さんなりに「生徒の皆さんが嬉しくなるように」という想いを実現してくださったのでしょう。一人ひとりの生徒と顔見知りなわけでもありませんが、同窓会長さんとして皆さん一人ひとりを大切に想ってくださっているはずです。

 では、皆さんはその気持ちを受け取って、どのように行動しますか?

 受け取って「やったね、ラッキー!」で軽く済ませるような人がいないことを願っています。偶然にも、贈呈されたマスクが皆さんに手渡しされる日(6/15)は、吉田 つぎ 女史の命日です。学校の創設に深く関わった方の命日に「あの人がいたから、私が通っている学校が今こうしてあるんだなぁ…」と思いを馳せること。特に、正門側から登下校する皆さんは、今日はホール前の銅像に向けて想いを伝えてくださいね。
 更に、この学校の卒業生として後輩を温かく見守り、学校と社会とをつなぐ架け橋としての同窓会をまとめてくださっている方からの想いに対しても、皆さんなりに感じて考える時間をもって欲しいと思います。

 お見かけしたら「ありがとうございました!」と爽やかにお礼を伝えるのも一つですね。でもそれ以上に、”心のおまけ” の精神を、皆さんなりに広げていってもらえたら、きっと喜んで頂けると思います。今の皆さんなりに”心のおまけ” が広がっていったら、きっと今よりも温かく優しい学校や世の中になっていくはずです。

2周目からが肝心

 あえて「周」としましたが、先週は初めて普通のスケジュールでの学校生活を送りましたが、いかがでしたか?1週間という時間の流れを1周とすれば、皆さんはまだやっと走るコースの順路を一回りしてみただけの状態です。「グラウンドを1周走るよ!」と言われて初めて走ってみると、そこがどのくらいの距離でどういう路面でどんな勾配があってどんな景色で…走ってみないと分からないものですよね。そう、皆さんはまだ初めて走ってみたばかりの状態です。

 肝心なのは、ここからですね。緊張感をもって走ってみた先週とは違い、今週からは「一度は見ている」景色を走っていくことになります、もちろんここから20周も30周もあるわけですが。そこからの心構えとして、あっと言う間に飽きてしまったりダラけてしまう姿勢を見せたら、きっとこの先の何十周も続く道のりは、あまり皆さんのためにならなくなるでしょう。でも、良い緊張感は保ちつつ、「前回は初めてで分からなかったけれど、今回はこんな発見があった!」とか「実はこんな感じだったんだ!」とか、そんな変化や発展を楽しみながら前向きに学んでいける姿勢をもてると、きっと繰り返す度に多くの実りがあるはずです。出来ることなら、みんなが揃ってそのような姿勢をもって臨めることを期待して、2周目に入りましょう。

Thank you!!