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目標を自分ごと化して、仕事のやりがいを手にする
これまでのnoteでは目標達成について考えてきました。目標を逆引きで考えることで確実に達成する方法、日々のアクションにまで因数分解することで日常を変えていく、努力を継続するためのTIPSなど。
仕事の現場において私たちは、組織から役割と目標を設定され、それを達成していくために努力します。今回は、この目標設定のあり方について考えてみます。
目標の自分ごと化
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キャリアデザインのWill Can Mustというものがあります。Willは、個人が仕事を通じて実現したいこと。Canは個人が仕事においてできること、能力・スキル。Mustは仕事上の役割、やらなければならないことです。
新たな業務にアサインされたとき、私たちはできること・Canがそんなに多くはないですが、役割・Mustに向き合い、業務を繰り返して行く中で、能力開発が進んでCanが拡大していきます。そうして、目標を達成するスキルを身につけ、業務理解の浸透とともに自分がその仕事の中で何を実現していきたいか、というWillの思いが強くなっていき、主体的に目標を達成していく存在になっていくことができます。
これらのプロセスを通して、私たちは、Will Can Mustの円の重なりを拡大していくことができます。組織内で設定されるMustが、自分のやりたいこと・Willでもあり、それを自身の能力・Canをもって達成していく。3つの円の重なりは、そういう状態のことです。そして、この重なりが大きくなるということは、できること・やりたいことが増え、組織において責任と役割が大きくなっていくことです。その結果、仕事に対するやりがいやモチベーションを手にすることができます。
逆に、Willが強くあっても、それを実現する能力・Canが不足していたり、組織に求められているMustと自身がやりたいこと・Willが合致していないと、ストレスでしかないですよね。なので、Will Can Mustの重なりをつくっていくことは重要で、それを意識したキャリアデザインが必要になってくるのです。
私たちは、ついつい日々の業務に忙殺される中で、会社から求められる・Mustのみで会話がなされ、それを実現できるか否か?そのための能力・スキル、Canが十分か?という議論に終始しがちです。どんな人でも初めは未経験の業務と向き合い、成長していくものです。このMustに向き合い、Canを通して、Willと重ね合わせて行くこと。Mustである目標の達成を自身のWillと重ね合わせていこうとする姿勢こそ自分ごと化であり、仕事のやりがいやモチベーションを手にする重要なステップなのです。
高い視座を持つマネージャー
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私たちはマネージャーになると、チーム目標の達成を求められることになります。それは、Will Can MustのフレームワークでいうMustの対象が個人からチームに変化することであり、自分ごと化の範囲が、個人からチームに拡張している状態です。
そうした中でマネージャーは、高い視座から自分のことだけでなくチームメンバーのことも見ていかなければなりません。メンバーは、同じ役割と目標を設定したとしても、ひとりひとり能力やスキル・Canに差がありますし、当然、メンバーそれぞれにやりたいこと・Willが異なってきます。なので、マネージャー自身のWill Can Mustをメンバーに押し付けてもフィットしません。マネージャーは、日々の1on1やMBOを通して、メンバーひとりひとりが腹落ちするように丁寧にMustを渡し、その進捗を見ながらCanの能力開発を支援し、Willと向きあっていく必要があります。そうすることによって、メンバーの成長を後押しし、チームで目標達成していくためのキーマンとしてバリューを発揮していくのです。
メンバーが自分自身のWill Can Mustを考えている視点と、マネージャーが自分を含めたチームメンバーみんなのWill Can Mustと向き合っている視点は当然違います。マネージャーは、より高い視座からものごとを捉え、メンバーの個性や思いを把握し、どのように関わることで、個人の成長は助長され、相互に生かし合えるかを考えていきます。
このようにして、個人の目標達成意欲はマネージャーの存在によってチームの目標達成へと昇華されていきます。自分自身のWill Can Mustと向き合っているのがメンバーだとすると、マネージャーはメンバー全員のWill Can Mustとともに、チームの目標達成を考える視座を持ちます。さらには、会社全体をスコープに入れ、社会の中でどのような存在であるのかを考える視座を持つのがトップマネジメントである社長ということになります。
マネジメントは大変な役割ですが、目標達成のキーマンとしてメンバーの成長をサポートする重要な存在でもあります。マネージャーは、そうしたメンバーの成長とチームの目標達成というMustを自身のWillとして自分ごと化し、やりがいをもって向きあっていく存在なのです。
新人マネージャー竜野が思うこと
メンバーに「何のために働いているのかわからない」と思わせてしまうことは、私が最も力不足を感じることかもしれません。組織・チームに期待されていることを正しく理解し、それを自分なりに咀嚼して動けるメンバーばかりとはいきません。それでも人生の時間を割いて仕事に向き合ってくれている限り、メンバーそれぞれがやりがいを見出していてほしいと思います。
メンバー全員がWill Can Mustの重なりを広げる思考を持ち、マネージャーとしてその拡大をサポートできるようになったら、どこにたどり着けるだろうかとワクワクします。マネージャーの立場だと目標にばかり目を向けてしまいがちですが、日々もっと「それはメンバーのWill・Canと重なっているのか?」と自らに問いかけなければもったいないなと思いました。
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